まあ、私が見に行ったのは
デモのゴール地点・東口アルタ前に到着するところだったんだけどね。
参加者は約90名ということだったが、晴れた土曜の昼下がり、新宿のど真ん中を行くということで、みんな気合が入っているようでした。いや。警察もね(笑)。デモの参加者よりも多いんじゃないかってくらいの警官が動員されていた。
政権交代前後の昨年あたりから、この種のデモに対する警備がいくぶんユルくなったかなと思っていたのだけど、今回は東京都議会に、それも警察による監視・規制の強化を目論んで出された条例案に反対する「ふざけんな馬鹿野郎」的なデモということで、警視庁側も「何だとこの野郎」的に睨みを利かせようとしたらしい。そんなわけで規模からくる以上の緊張感がゴール地点の段階でも漂っていた。
「インターネットによる犯罪多発」→「その温床になっているのがネットカフェ」との論旨でもって昨年11月に発表された「
インターネットカフェ等を利用した犯罪等の防止対策の在り方に関する報告書」をもとに「だからこそネットカフェの利用者には身分証などによる本人確認を義務付けようというこの条例案。それこそ家も仕事も身分証も失って“ネットカフェ難民”化している人たちの追い出しにもつながりかねないばかりか、そもそも「ネットカフェを利用するような奴らは犯罪の予備軍だ」と見なして憚らず、「条例さえ制定すればそんな連中を根絶やしにできる」とか言わんばかりの頭の悪さが嘆かわしい。だって、こんな例えこんな条例が通ろうがネカフェで火をつけたり物を盗んだりする奴らは取り締まれないだろうし、ネット犯罪だったら、それこそその辺の図書館とかビジネスホテル、街角のPCコーナーにタムロってる「ごく普通の」サラリーマンにだってできる(けれども今回の条例ではそっちは対象外)。
ようするに、行政や警察からすれば自分たちの監理システム下で捕捉不可能な連中にうようよ泳がれる空間があること自体がケシカラヌことなのだろう。都内各区が進める「安全安心まちづくり条例」の“安全安心”が、住民のそれを「人質」にしながら実は行政や警察による“不穏分子掃討”の意図のもとにやられてきているのだなということは、私も2002年に世田谷区が烏山にいるオウム教団規制を狙って「安全安心まちづくり条例」を出してきた件を取材していたからわかる(思えばあれ以降だったよ、あちこちの自治体から同種の条例が出てくるようになったのは)。
それにしても、結局こっちが「廃案」を勝ち取った共謀罪反対運動など国政レベルの動きとは違って、こうした都条例みたいなヤツは本当にローカルかつ短期間で話が浮上しては制定へと持ち込まれちゃうだけに対応がやっかいだ。ただまあ、反対勢力が騒げば騒ぐだけ行政側も腰が引けてくるんだという学習体験は、だんだん一般にも浸透していくんじゃないかなあ、という期待まじりの思いは個人的に若干覚えたりする次第。

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