稀代の横綱・朝青龍が引退させられた報道は御存知かと思いますが、
正直今回の一件は結局、
トカゲの尻尾切りという印象です。
まるで陸山会の政治資金問題と同じですよ。
確かに土俵外の振舞いには
横綱らしくない部分もありましたが、
実はファン思いで、
老人ホームの慰問等では自分から積極的に記念撮影に応じていた映像を見た事があります。
そういや、以前プロレスラーの天龍源一郎(この人も元々力士)が、
朝青龍のことを「世間では様々言われているが、彼を慕ってモンゴルから何人も日本に来て力士になっている。そういう点では、人格者じゃないか」という発言していたそうです。
考えてみれば、高校生がスポーツ留学して言葉も習慣も何もかも違う日本に来て、
厳しい稽古に耐えて横綱にまで精進したのですから、
相当な苦労が有ったと思います。
「小兵が巨漢に打ち勝つ」のが日本人の好みの相撲かと思いますが、
この三十年で幕内力士の平均体重が30kgも上がっており、
昭和の力士は二十一世紀の現在、殆ど小兵扱いされるという位に
力士の大型化が進んでいます。
そんな状況下で、幕内力士の中でも非常に軽量級である朝青龍が
横綱になったのは、本人の実力もさることながら
他の力士特に大関陣が不甲斐無いと言わざるを得ない訳で。
「外国人力士が・・・」なんて言いますが、
小錦だって当初は朝青龍のようなヒール(悪役)でしたが、
ファンサービスの積極的な姿勢と
度重なる膝の怪我にも耐えて土俵勤める姿に
いつしか当代きっての人気力士となった訳で。
朝青龍もあと五年頑張ればどうだったか・・・無理かな。
とにかく、
貴ノ花親方が相撲協会理事に当選したりと
話題に事欠かない角界でありますが、
「巨人・大鵬・卵焼き」と言われた時代とは違い、
今は巨人戦のナイター中継が延長されないどころか
東京ドームの主催試合でも放送すらされない時代ですし、
大鵬親方は数年前に相撲協会を定年退職しました。
乱暴な事を言ってしまえば、別に相撲見なくても話題には事欠かない時代です。
スポーツにしたって、今年はバンクーバーオリンピックとサッカーワールドカップが控えていますし、
野球だってMLBが普通に中継されて、さらにはネットで公式サイト見て情報得られる時代です。
一部のコメンテーターは「日本人が貧弱になったから相撲が駄目になった」なんて寝言言ってましたが、
昔の話「だけ」繰り返しても未来には繋がりません。
昔は確かに苦しい稽古があっても、腹一杯食わせられるのが相撲の世界と言われていたそうですが、
今なら厳しい練習に耐えて世界に通用する選手になった方が、カッコいいと思う次世代の子供たちの意見じゃないかと思います。
相撲の世界では、一度引退してしまえば現役復帰できないそうですが、
返す返すも残念としか言いようが有りません。
愚行の責は朝青龍にあるとはいえ、彼個人だけに向けられる問題ではありません。
しきたりも習慣も価値観も違う日本の、角界の事をちゃんと守れるように指導するなり
教育するなりしなければなりません。
これから外国人力士は増えるかと思いますが、その中には我々日本人が思いつかないような問題を抱える外国人力士も増えるかもしれません。
例えば、宗教問題とか。
とにかく、今回の騒動、というより事件は
稀代の横綱の幕引きとしては寂しいというか
国技の頂点に位置する者の最後にしては残念というか
相撲の長い歴史に於いて汚点、とまではいかなくとも残念としか言いようがありません。
問題児排除で相撲人気なんて回復しないと思うのは僕だけでは無い筈。

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