ラブラドールのローズちゃんは、飼い主さんがアジリティに燃えていて、彼女のために車を替え、大型のバリケンを特注し、なんと関西まで出かけたりもなさるのだ。
愛情の掛け方だってハンパない。申し分のないしつけをし、誰もが賞賛する理想的なご家族だ。
ところがそのローズちゃんもいよいよお年を召してきて、この冬 寒さが厳しくなってから体調を崩すようになった。検査の結果、肝臓のがんと、院長の予想通りクッシング症候群が確定してしまった。
クッシング症候群は副腎から出るホルモンが過剰に分泌されることで、カラダのいろんな機能がバランスを保てなくなる病気なのだけれど、、、
じつは、
足りない というより、
多い というほうが厄介なのですよ
足りない場合は不足分を足してあげれば良いわけですが、
多いとなるとそれを減らすのは、なかなか方法も限られる。
昔は、ホルモンが出ている所を壊して、
いっそ出なくしてしまえー みたいなキワドい方法が主流だったのだけれど、現在は薬も開発されて、
出る→機能する という
プロセスに薬の効果を反映させる方法が多く取られるようになってきました

安全でしょ?
でもこの方法、もんのすごい難点がある。
薬が、
高い。本当に、高いんだ〜〜〜
小型犬ならともかく、ローズちゃんは大型犬。1日の薬代が、仕入価格でも2000円くらいかかってしまう!
1ヵ月6万円超えの薬代って・・・
しかも、完治する訳じゃない・・・
ご家族と院長が、長い時間をかけて、病との闘い方を、そして、共存の仕方を、話し合っていた。
今月に入って、ローズちゃんは起立できなくなりすっかり痩せてしまった。いつ褥創ができてもおかしくないのに、飼い主さんの愛情がそれをすれすれの所で阻んでいる。
飼い主さんに「少し、力を抜いた方がいいよ」と、人の介護のお仕事をしているご家族がアドバイス。今日は一日病院で点滴し、夜にお返しすることになりました。
アメリカでは、犬の死因トップが「安楽死」だそうです。理由のトップは、問題行動。いろんな違いがあるからね、文化とか死生観とか・・・
ローズちゃんは黄疸も強くなり、四肢にはすっかり浮腫がすすみ、むくみを取るためのマッサージをしながら、いろいろなことに思いを馳せておりました・・・
飼い主さんが迎えにみえて、点滴道具などお渡ししながらしばしお話ししておりましたが、一時より気持ちが落ち着いて来たご様子。
とりあえず、強い痛みも苦痛もないローズちゃんには、ご家族のこの介護が一番向いているのだろう。
「今までで、いちばんローズと話し合っているの」明るくおっしゃる飼い主さん。一瞬一瞬を大切にして欲しい。

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