1限目の授業終了後,D口氏とともにミュージアム知覧へ行く。
ひどい土砂降りで,海の底を運転しているような気分。帰宅して夕刊を見たら,梅雨入りしたという。
今回の目的は,熔鉱炉跡関係の打合せであったが,ちょうど開催されていた新収蔵品展(4/27〜6/27)を,U田氏の案内で拝見する。
肥前南川原産と推定される染付大皿や,組み物の鉢などが展示されており,それらは知覧武家屋敷の中でも,石高の高い旧家などに伝世されていたものだという。
また,やはり知覧武家屋敷に伝わっていたという白薩摩も,常設展示コーナーで展示されている。ケース越しの観察ではあるが,なかなか風格のある碗である。
もちろん明治以後に売却されたものもあるため,全容を今に伝えているとは言えないが,家格の高い地方武家層の陶磁器所有のあり方を考える上で,たいへん参考になる。
考古学資料と相互補完することで,より具体的な姿が見えてくるのではないだろうか。
それとじつに興味深いものが1点あった。左手に十字架を持ち,膝をついた姿勢の小さな土人形。衣服も南蛮風である。ただし首から上は削り落とされている。
かくれ切支丹の存在を想像させるこの資料が,竹迫権現神社に伝来されていたというところもおもしろい。また神社のご神体とともに,明治初めの廃仏毀釈の際に首を落とされた可能性もあるという。
だとすると,当時の人々は,いったいどんな気持ちで,この土人形の首を落としたのだろうか?
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