近頃「○○力」という言い方が流行し、次々と新種が誕生している。
流行に便乗しただけというのが見え透いて、安易だなと思わされるものもある。
また、この流行現象自体、競争社会の悪しき産物で、能力偏重主義を煽るばかりの危険な傾向云々との批判の声もある。
しかし僕としては、「○○力」という言葉とその概念が、こうも色々な言葉と結びつき得るものかと、時に驚き、笑い、時に呆れる。日本語の自在さとも、いい加減さとも言えるだろうが、いずれにしてもなかなかに面白いと思うのだ。
「鈍感力」というのもすごかったが、最近たまげたのは「女子力」だ。
「成功する男はみな、『女子力』を使う」
というタイトルの本が出版されたそうだ。キャッチコピーは次の通り。
「成功するビジネスマンの必須スキルは、企画力でも交渉力でも時間術でもない。女性を味方につける『女子力』だ!」
…一体どういうことなんだろう、と思う。
しかしそれが全てではない。これを読んで、「んなワケねえだろバカヤロー」と思う男性は少ないのではないか。心の半分では、説明を聴く前から、「なーるほどな。確かにそうかもしれねーなあ」と思ってしまう人が多いのではないか。
女性たちはどうなのだろう。
「どうだかね」と思うのか。「今更そんな分かりきったことを」と思うのか。
はたまた、このタイトルの逆もまた真なり、であるのだろうか。つまり、
「成功する女はみな、男子力を使う」
のだろうか。
しかし、「男子力」ではちょっとありきたりで面白味に欠ける。ひょっとすると現代日本においては、
「成功する女はみな、草食系男子力を使う」
ならば、頷く女性はぐーんと増えたりするのだろうか。
それとも、「冗談でしょ、男なんてあんな頼りないものアテに出来る訳ないじゃない」となっちゃうのだろうか。
…出版社・編集者達も死に物狂いなのだろう。最近の本、特に新書は、タイトルを見ただけで、いろいろ想像してしまうものが多い。
「女子力」、この言葉がどこまで市民権を獲得して行くのか、ちょっと注目しておこう。

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