
ガンジス河でバタフライ
たかのてるこ
1991年〜1992年にアジア、インドを一人旅した女性の旅行記です。
単行本には「これを読んでこんな旅をしてみたい!と思ったヒト、あかん、やめとき、絶対死ぬで!」島田紳助。と書かれた帯が付いていたそうです。
読んでみるとマジでそう思ってしまう事もたびたびで、そうそう真似する人はいないだろうと思ってしまいます。旅行記の中味は楽しい気分にさせてくれる内容が多く、前向きになれる本かと思います。
なのですがこの本で一番印象に残ってしまったのがカーストにまつわる話しで、作者が電車の中で知り合った家族と仲良くなり。家族の家を訪問し、ご馳走をたくさんもてなしてもらったりする。夜は寝付けないで居ると、同じベッドで寝ているインドのお母さんは、隅のほうで寝ていた作者を気遣い肩を引き寄せてくれる。そんな優しいインドのお母さんが翌朝目を覚ますと、お手伝いさんらしき女の人(カーストにも入っていない不可触民と思われる女性)に洗ったスプーンが汚れていると、そのスプーンを女性に向かって投げつけるシーンを作者は目撃してしまう。その後インドのお母さんは何事も無かったように平然と「きのうはよくねむれた」と声を掛けてくれて、まずい場面を見られたとかそんな後ろめたさのかけらもなく、ごくごく当たり前の日常のように普通にふるまっている。このシーンには考え深い物を感じてしまいます、インド人にしてみれば何の悪気も無く当たり前の日常の常識的な事なのでしょうが、日本人の感覚からしますと目を背けたくなる非常識なシーンです。人間の常識なんて育った環境によってこんなに違ってしまうものなのだと思います。
作者はこの章には「インドの輪廻と私の輪廻」と言うタイトルをつけていた。
先にも書きましたがその他の内容は楽しい気分にさせてくれる内容がとても多かったです。ちなみに先にこの本を読んだ嫁さんが、いつのまにか作者の本を全部買ってきていました(笑)

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