「五能線向能代駅 古い駅舎に響くドレミファソラシド」
エッセイ五能線全駅特集
五能線全駅特集第2回
向能代駅
能代駅を出た五能線の下り列車は、じきに米代川のほとりに出る。十和田湖の近くに端を発し、花輪線そして大館から奥羽本線沿いに流れてきたこの川は、ここ能代の暗い色をした浜辺で日本海に注ぐ。
その米代川の河口にかかる長い長い鉄橋を渡った先に向能代の駅はあった。
能代市街の北部に位置するこの辺は、学校が点在する文教地区にあたるらしい。古い駅舎から駅前に出ると、部活動のブラスバンドの音が、駅前から伸びる道を伝って正面から聞こえてきた。顧問の先生の指示によるものなのか、それとも自発的にやっているのかはわからぬが、生徒たちは、熱心に吹奏楽器でドレミファソラシドを何回も繰り返し吹いている。
その節に合わせるかのように、ホームの向こうに並ぶ木立からの木漏れ日が、風でホームにうち揺れて、列車待ちの高校生たちの夏服にまだら模様をつけていた。

(向能代駅舎)

(向能代駅ホーム)
(2006年6月23日)
・・(自転車)・・1555@北能代1624-1629@向能代1638-1709@あきた白神1726-