五能線全駅特集第34回
中田駅(五能線)
ホームに待合室が建っているだけの中田駅は、その名の通り、田んぼの中にあった。
今日は、岩木山の方から吹き降ろして来る野分風が、周囲の稲を絶えず揺らしている。その様子は、まるで、大海原の波がこちらに打ち寄せてくるようである。
その風の中、宙をゴマのような黒いものがいくつか舞っていた。ゴマは、ホーム入口の線路脇に立っている柿の木の周辺に点在している。
不思議に思い、よく見ると、それはカラスなのであった。
息が詰まりそうな強風の中、カラスたちは風上に向かって全力で枝から飛び立った後、途中で羽ばたきを止めるや、仰向けになってクルッと宙返りをし、風に流されてまた枝に戻っていく、という遊びを飽きることなく繰り返していた。その様子には、荒海でサーフィンをしているかのような趣がある。
およそ遊びに関しては、人間のやることもカラスのやることも、さほど変わりはないのかもしれぬ。そのうち、五能線の気動車の屋根に飛び乗って、誰かと同じように五能線の各駅を訪問する変なカラスが出てくるかもしれないな、と思った。

(中田駅ホーム)

(駅全景)

(待合室からの景色)

(駅前から眺めた岩木山)

(駅近くのバス停)
(2006年9月18日)
-1035@鳴沢1058-1111@中田1145・・(徒歩)・・1148中田バス停1155=(弘南バス)=