備前西市駅(宇野線)
当時私が住んでいた岡山市内には、どういうわけか家電用品の大型店が、岡山駅より北にはほとんどなく、市内南部に集中していた。
いつもは、行きつけの家電用品の店に行く際、旭川の土手の上を通って自転車で北から南へと市内を縦断するのだが、この日は小雨が降っていたので、最寄り駅の津山線の法界院駅から列車に乗り、宇野線に乗り継いで、無人の備前西市駅で降りた。
2面2線の長いホームから電車が出て行った後、しばらくホームに立ち留って駅名標などを眺めていると、その後ろの遠い軒先から、犬がこちらを向いてケンケン吠え出した。無人駅の防人のような気分でいるのかもしれない。
離れているのでどうということはないが、その様子を察したのか、効果を上げるため、彼は一層声を張り上げた。
犬が嫌いなどとオバQのようなことをいうつもりはないが、吠えられてあまりおもしろくはない。
2時間ほどで買い物を済ませ、日が落ちた暗いホームにふたたび上がってくだんの軒先を見すかしてみる。と、夕食にありついて彼も気分が落ち着いたのだろうか。その辺一帯が妙にひっそりと静まり返っており、暗闇に紛れて彼がいるのかいないのか、もうわからなかった。

(備前西市駅ホーム)

(駅入口 階段の先のホーム上に待合室が建っている)

(ホームを結ぶ跨線橋)
(2005年11月6日)
法界院1607-1610岡山1613-(快速マリンライナー45号)-1622妹尾1639-1643@備前西市1843-1850岡山1922-1925法界院