備前一宮駅(吉備線)
部活帰りの生徒達とともに備前一宮駅のホームに列車から降りた。
線路の向こうには、こんもりとした山を背景に形の良い鳥居が立っている。その様子を眺めながら、古めかしい駅舎に向かってゆるゆると歩いて行くと、その途中に、墓石を横倒しにしたような形の石造りのベンチのようなものが置いてあった。
妙なベンチだなといぶかりながら、その脇に立つ説明板を何気なく読み始めて仰天した。
なんと、これは近くの古墳から掘り出された石棺の一部なのだそうだ。1000年以上前の構造物がローカル線のホームに無造作に置かれているのである。
石棺の表面は風雨に晒されて多少の凹凸があるものの、辺はまっすぐであり、そんなはるか昔に、よくこんなに綺麗に加工できたものだ、と思う。
この石棺としても、博物館のガラスケースなぞに押し込められるよりは、ここで気ままに列車でも眺めていた方が、よほど楽しいに違いない。
だが、管理がここまで大らかだと、不埒な輩に彼の安寧が害されるおそれはないのだろうか、と心配にならないこともない。
しかし、目方が重いばかりで財産的価値はさほど無さそうだし、それに何よりも、このようなものを下手に動かすと、ひょっとしたら末代まで祟りがあるかもしれないので、誰も盗んで行こうとは思わないのだろう、などと石棺に失礼なことを考えた。

(備前一宮駅ホーム)

(備前一宮駅舎)

(ホームに置かれた石棺の一部)
(2005年10月30日)
水源池バス停1520・・(自転車)・・1550@備前三門1603-1616@吉備津1625-1629@備前一宮1642-1700@服部1709-1714@足守1745-1809備前三門1815・・(自転車)・・1845水源池バス停