この3月のダイヤ改正で定期運用がなくなる急行きたぐに号。
昨年末、新潟から大阪までこの列車に乗る機会に恵まれました。
かなり冗長になってしまって恐縮なのですが、以下はその道中のメモ書きです。
22:27新潟駅3番線に急行きたぐに大阪行き入線。
西側の跨線橋からホームに降りたら目の前にグリーン車。
4列シートなので特急の普通車とさほど変わりがないようにみえる。
その右隣りが今回乗るA寝台車。
「サロネ581−5」と書かれた車内に足を踏み入れると、通路に絨毯。その両側には二段式の寝台が並んでいた。
空いている寝台もカーテンが真ん中でぴっちりくっつけて引かれているので、通路から見ただけでは乗客が寝台内にいるのかいないのか判別し難い。
自分の寝台にもぐりこんでくつろいでいたら、程なくして車掌が検札にやって来た。
「10番下段のお客様いらっしゃいますでしょうか?車掌でございます」と。
そこでこちらがカーテンの内側から
「はい」と答えたら、
「いらっしゃいましたら結構です。失礼いたしました」と切符も見ずにいうので、あわててカーテンを開けて切符を見せた。
車掌のサービス・応対が非常に丁寧。
サービスといえば、ベッドの上には浴衣とともに、シティホテルにあるような使い捨てのスリッパがビニール袋に入れて置かれていた。
乗り馴れないので何かと物珍しいことのあるA寝台だが、発車までまだ間があるので、荷物を寝台に置いたままホームに降りて先頭車の方まで行ってみた。
この列車の前の方1〜4号車は自由席。4人席に1人ずつくらい。空のボックスもあるようだ。
1週間近く前、JR西日本の予約センターに問い合わせてみたら、この列車のB寝台下段がすでに売り切れだったので、やむを得ずA寝台を取ったのだが、座席車は意外と空いているらしい。
その外では先頭車両の写真を撮っている人が4人ほど。これは最後部10号車(B寝台)も同じ。
22:58が定時の発車時刻だが、5分ほど遅れて発車するという。
新潟駅に雪で遅れて入ってくる列車を待っているらしい。
そういえば、
「米坂線の新潟行き列車は大雪のため到着時刻は未定・・・」とホームのアナウンスが繰り返し伝えていた。
米坂線といえば、山形県との県境越えの区間があるので、雪による影響をとくに受けやすいのだろう。
これに対して新潟の街中は、先ほど新潟空港から駅に至るバスの車内から見たところ、道路に雪が全然積もっていなかった。
これは不思議だ。クリスマスイブからここ3日間ほど天気予報の新潟にはいつも猛吹雪のマークがついていたので。
しかし豪雪で有名な新潟県でも海岸沿いはもともとあまり積もらないものなのかもしれない。
汽笛一声新潟を〜といさましい出発ではなく、それと気づかぬうちに窓外のホームがするすると後ろに流れていくような全く衝撃のない静かな発車。
「遅れてすいませんなあ」と列車が気を使っているかのよう。
新津を出た後、加茂・東三条・見附と10分おきくらいに小駅に停まっては前の方の車両からお客を降ろしていく。
時おりタバコのにおいがするのは、客室扉を開けっ放しにした人がいて、隣りの喫煙B寝台、あるいはこの車両の入口に併設されている喫煙ボックス席から紫煙が闖入してくるからなのだろう。
とはいえ、そんなに気にならない程度だが。
23:52長岡で客が少し乗ってきて、通路を渡っていく。
寝台に寝転がると目に入る上段のベッド。
布団の上に座って真上に手を伸ばしたら中指の先が天井につくくらいの高さ。
そういえば、以前この列車のB寝台上段に乗った際、寝台に仰向けで寝たまま手を上に伸ばしたところ、天井に手のひらがつくほど空間が狭かったので、びっくりしたことがある。
窓ガラスは二重になっていた。ブラインドではなく、カーテン。この二重窓のおかげで非常に静か。
来迎寺の手前で日付が変わり、少し空腹を覚えたので、新潟駅南口の改札脇で買った駅弁うなわさ釜めしを開けてみる。
ウナギが6切れほど。ほかにマイタケや辛し菜、錦糸タマゴが丸容器の中に収まっていた。
が、冷えているせいか、ご飯がなんとなくゴワゴワしている。
定価1100円のところ売れ残りなので750円でいいというので買ったのだが、ハズレだったかもしれないと思う。
半分ほど食べたところで箸を置き、何気なく容器から垂れているタコ糸を引っぱったら、いきなりシューとヤカンがたぎるような大きな音がして、容器の中から水蒸気がわき上がってきた。
仰天して慌ててふたを閉じる。
どうやら糸を引くと容器の底から熱が出てご飯を温める仕掛けになっているらしい。
この列車に気をとられて忘れていたが、そういえば、買うときに店員がそんなことを説明していたような気もする。
あやうく周囲のお客のひんしゅくを買うところであった。それほどこの車両は静か。
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