2015/7/2

ミャンマー女ひとり旅その3〜聖なる地バガンへ〜  ミャンマーぶらり

(二日目〜三日目)

快適なバスの旅に浮かれていたのも束の間、エアコンが効きすぎて、どうも風邪をひいてしまった様子のわし。更にここまでの緊張や疲れで、目が冴えてしまい、眠たくてたまらないのに眠れないという負のスパイラルに陥ります…。

目をつぶりながらひたすら羊を数えていると、バスはゆるやかにカーブを描きながら、サービスエリアと思わしきエリアへ。

「ここでトイレ休憩だ。11時30分になったら出発だぞ」

騒がしくなるバス内。ひとり、またひとりとバスを降り、私も外の様子を伺いながらバスを降ります。

しかーし。

案の定、外は大雨。雨に打たれながらトイレのあるレストランめがけ、一目散にダッシュします。

用を足した後

(うーん。30分って結構あるよなぁ)

そういえばミャンマーに到着してからロクに食べてないし、何より…。

まだ酒を一滴も飲んでいない。

レストランにずらりと並ぶビール瓶に目が輝くも、

(しかしこの状況だ。今ビールを飲んだなら確実にバスの中で尿意を催すに違いない…)

あのバスは快適とはいえ、トイレはついていないのです。おまけに雨期で道も悪い。時間通りどころか、無事にたどり着くかさえ分からない…。まだまだバガンへの道のりも遠い…。

(やめとこ)

私もずいぶん大人になったもんよね〜などと感心していたのも束の間…。

「げっ!どこから来たんだっけ!?」

雨の中一目散にレストランめがけて走ってきたため、まったくもって帰り方が分からない。

おまけに…。

「そもそもどんなデザインのバスだったっけ?」

似たようなバスがあっちにもこっちにも停車している広い広いサービスエリア。

先ほどの状況から一変し、一気に奈落の底へと突き落とされました。

異国、大雨、夜、サービスエリア…。

加えて

方向音痴、バカ、女ひとり…。

うわああああああああああああああ!

死にものぐるいになってバスを探しまわります。

(ビールなんて飲んでる場合じゃねぇよ!)

こんな大雨の中突っ立っている人間などいるハズもなく、半泣きになりながら元来た道を引き返し、そしてまた戻り…を繰り返しているうちに。

神はいた。

本当に出発すんでのところでバスを見つけました(涙)

「ちょ、傘なかったの?」

「へ、へい…」

それどころじゃなかったんスよ…涙。

バスは全員を乗せ、無事出発。濡れたからだを手ぬぐいでふきながら、思わずうなだれる私。大雨に打たれまくり、どうも風邪を引いてしまったようです。エアコンが効き過ぎの車内、そして爆音のいびきが響きわたり、ロクに睡眠もとれぬままバスは暗い夜道を走ります。

早朝5時。

(お、ここがバガンかな)

朝もやの中、カーテンの隙間をのぞくと、ヤンゴンとは違うのどかな風景があたり一面に広がっております。

どうもここが終点のようです。バスはスピードを落としながら停留所らしきスポットに向かおうとするのですが、突然、バスを追いかけてくる軍団が現れました。

「あれ何なの?」
「追いかけっこ?」

車内には笑い声が広がります。

(ハハハ、こんな朝っぱらから運動会かぁ。ミャンマーの人は元気だなぁ)

なんて吞気に考えていたら…。

「ヘーイ。お姉ちゃん」

で、出たー!!!!

バスを降りるや否や、4、5人のオッサンに囲まれる私。

「ホテルきめてんのか?」
「ホテルどこだよ」
「サイカーはどうだ?」
「タクシーもあるぜ」
「馬車ってのもあるぞ」

どこの国もそうですが、観光客の集まる所に必ず彼らはやって来る!

早朝5時。ホテルのあるニャンウーというエリアまでどうやって行こうかと悩んでおりましたが、まったくもって心配無用でした(笑)
交渉の結果、サイカー(荷台をくっつけた三輪車のようなもの)のオッサンが「5000チャットでどうだ!」と一番安い値段を提示してくれたので、サイカーに決定。

しかし。

チビな女ひとりとはいえ、私は華奢とは無縁の体つき。更にリュック分の重さも加わって、一生懸命自転車をこいでいるオッサンに、なんだか申し訳なさも漂います…。

が、オッサンの方はというと、こんなのは慣れっこのようで、自転車を楽しそうにこぎながら

「このあたりはなー、夕焼けもキレイなんだぜぇ〜」
「今日も天気になりそうだなぁ〜」

なんてひとりごとのように話しかけてくれます。

「ところでさ、オイラの兄貴が馬車やってんだよ。一日チャーターするか?馬車でみどころ回ったるぞ」

オッサンの突然の提案に

「馬車?乗りたい!乗りたい!」

目が輝く私。

「25000チャットでどうだ?」

「うーん」

「じゃ、23000でどうだ!?」

(23000というと、日本円にして2300円か。おまけに一日チャーター。これは妥当な額といえそうだ…)

「よーし、お願い!」
「オッケー。あとでアンタのホテルに兄貴をむかわせるからな」

ここで、サイカーのオッサンが急停車。どうもここがチェックポイントのようです。バガンの入域料US$20を支払い(この入域料は必ず徴収されます)、安宿の並ぶニャンウーというエリアへ。

さて。ここでも私、ホテルはトリップアドバイザーなどの口コミから値段も安く良さげな宿を事前予約をしておきました。早朝到着、雨期、女ひとり…を考えると、

(悪条件が重なりすぎてるもんな。ホテルは今のうちにとっておいた方がいいよなぁ〜)

と考えていたからです。

5時30分すぎ、無事に宿へ到着。

(こんな朝っぱらからチェックインなんてさせてもらえるのかしら…)

一瞬不安が過りました。

そして、案の定…。

「チェックイン時間は14時からだよ」

やっぱり…。

「そ、そうだよねぇ〜涙」

あ、あたりまえだよねぇ〜とその場に座り込む私。でもシャワーも浴びたいし、頭も痛いし、少し横になりたい。からだが限界だ…。シャワーだけでも貸してもらえないものか…。

私の落ち込み様を察してくださったのか、

「でもいいよ。部屋が空いてるし」

「ほ、ほんとう?」

「いいよ」

わーん!ありがとうございます(涙)

と、ホテルのスタッフのご好意でチェックインさせてもらえることに…。早朝から大迷惑な客です。

てなワケで。私のように深夜バスでバガンへ向かおうとしている方、宿は事前予約しておくことを強くおすすめします。体力&気力が有り余っている方は別として、こんな朝っぱらからホテル探しなんて過酷&面倒以外の何者でもありません!予約時に「早朝のチェックインは可能ですか?」と付け加えておくことをお忘れなく(お前が言うな!)。

さて。ドアを開けた瞬間…。

「うわ〜!こんなにキレイなんてぇ〜」

窓つき、広々とした空間にベッドが二つ、エアコンにテレビ、そしてお湯シャワーまで。これでUS$30なんて、この宿を選んでマジでよかったぁ〜(涙)

さーて。

(オッサンと約束した馬車チャーターの時間までは3時間もあるからなぁ〜)

長旅の疲れでしょうか、シャワーを浴びた後、見事に爆睡してしまいました。

気がつけば9時をまわっており、慌てて部屋をとびだします。

「やぁ、あんたが弟と交渉したって子かね」

ホテルの看板の脇には、かわいいお馬ちゃんが。

「そうだよ。23000チャットで一日チャーターなんだよね?」
「そうそう、乗った乗った」

(うわ〜!嬉しい!)

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かわいいお馬に乗り、早くもテンションがあがるわし。

さて。このバガンという町ですが、世界三大遺跡群とされる仏教建築群であり、ミャンマー最大のハイライトといっても過言ではありません。

しかし、この遺跡群、カンボジアのアンコールワットと同様、広い町中に遺跡がポツポツと点在しているため、徒歩で回ろうなんてことはまず無理です。自力で回るには自転車、バイクなどの手段があり、値段も一日8000チャット程度(800円)とお得ではあるのですが…。

中でも旅行者に人気なのはこの馬車。一日チャーターして、2000円ちょっとと値段が安いこともあって、私は何が何でも乗りたかったのです。

「このお馬は女の子?男の子?」
「女の子」
「女の子かぁ」
「いくつ?」
「3歳」

へぇ〜。

(アフちゃんの年下かぁ〜)

お馬ちゃんをこっそり「ユキちゃん」と名付け、かわいいユキちゃんを前に私のテンションも上がりに上がっておりましたが…。

あ、あちぃ。

ヤンゴンではスコールもあったおかげで、熱さも若干和らいでいた印象を受けましたが(むしろスコールのあとは寒いくらい)ここバガンでは自称晴れ女の名誉も回復し、まぶしいほどの太陽が顔を出しております。

ユキちゃんも当然暑いに決まっています…。足取りも心無しか重そうで、しんどそう…。

日差しはどんどん強くなる一方で、私もだんだん頭が朦朧とし始めました。

そんな中、遺跡を巡ってもらうのですが…。最初は荘厳なスケールに感動して仏塔の名前をメモしたり、あれこれ歴史を尋ねたりしていたんですが、暑くて意識は朦朧としてくるし、回っているうちに、ワケが分からなくなってしまい、どの寺院がどういう名前なのか、はたしてここはどこなのか…。

何がなんだか分からなくなってきました…。

そんな遺跡群で、私が一番印象に残っているのは…。

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「ダマヤンヂー寺院」

まず、足を踏み入れる前から鬱蒼としていて、他の寺院と明らかに違う雰囲気を醸し出しているのが分かります。

そして、足を踏み入れると…。

すごい動物臭(獣臭?)が建物中に漂っていて、マジでゲボ吐きそうになりました。
天井ではコウモリや鳩があちこちに巣を作り、キーキーといった泣き声や羽音があちこちから聞こえます。当然、寺院は糞だらけ。もちろんここも裸足で歩かねばいけないのですが、大量の糞がありすぎて(ほぼ化石化したようなものもある)、避けようにも避けようがありません。。。
臭いにも糞にも慣れてくると(いやだな)、私はこの妙な雰囲気の寺院になんだか落ち着きすら感じはじめ、回廊のような廊下の隅にひとり座って、長い時間過ごしたりしていました。

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後でネットで調べて知った事ですが、この寺院、王が暗殺され、中は未完成。不思議なシルエットの仏像や、色あせた仏像がミステリアスな雰囲気を醸し出していたのもそのせいか、と納得させられました。
おまけに、ここは幽霊が出る場所としても有名で、以前までは地元の人は近づかなかったそうです。。。これもどうりでな〜と納得させられる話です。

が、私はその不気味さと美しさに魅了されてしまったようで、数多くの遺跡群の中でもぶっちぎりでナンンバー1のお気に入り寺院です。

さて。途中、レストランに連れていってもらい、念願のミャンマービールを味わったりして(ミャンマーはビールも激安。生ビールは700チャット(70円)大瓶で1800チャット(180円)ほどと、ビール好きにとってパラダイスともいえる値段なのだ!)

だんだん体力も回復し始めました。そうこうしていいるうちに、日没を迎え、時刻は午後18時。ユキちゃんとの旅ももうおしまいです…。

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(あ〜ユキちゃん、またね)

頭をナデナデしながら、ユキちゃんとの再会を願うノムラです。

その後、近くのレストランでビールとじゃがいもカレーを楽しみ(なんとしこたま飲んで食って合計4000チャット、日本円にして400円という衝撃プライスだ!)極楽のままホテルに戻るノムラであったのでした。
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つづく…

〜ポレポレの旅がコミックエッセイになりました★〜
「ドタバタ女ひとり旅〜世界の端から恥まで〜」


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