カッ!!
両目をハッキリ見開いたダンナ!
蘇ったのかっ!?
険しい表情が、次第に和らぎ、この口から紡ぎ出された声は……
ダンナ「ギンタ……」
その顔を見て、その声を聞いて……ギンタは!
破顔………
張りつめていたものがぷつんと切れたように、まるで小さな子どものように顔をくしゃくしゃにする……
ギンタ「オヤジぃ〜っ!!」
泣きながら父親の元へ駆け寄っていくギンタ。
そんなギンタの様子を見て微笑むバッボだった。
うむ。やっぱりバッボはギンタにとってもう一人の父親なんだねぇ…。
そしてやっと訪れた、本当の親子水入らず。邪魔しちゃいけないと身を引くバッボの優しさに感動だ。
ギンタ「親父っ!」
ダンナ「俺はいいから……行くんだギンタ」
ギンタ「えっ」
ダンナ「オレも…ついてってやりたいが……さっきので、二、三本肋骨をやられたらしい」
いやそれだけで済んだのが奇跡では(苦笑
いやいやそれより、アリスの力で一緒に治さなかったんかいギンタ!(苦笑
ギンタ「ごめん、親父、もう一度アリスで」
ダンナ「こんなもん構うな!さっさといけ!!」
息子の手を振り払い、先に行かせる父親。
ギンタも、その親父の言うことには逆らわなかった。
ギンタ「…わかった。行くぞバッボ!」
バッボ「おう!」
そんな息子の背中を見送る父親……
ダンナ「母ちゃん……アイツ、たくましく育ってるぜ…!
しかし……少しは遠慮しろよな…っ」
……「遠慮するな」ってアンタが言ったんじゃんか(苦笑
ダンナを助ける為のタイムラグが痛いが、オーブを追いかけるギンタとバッボ。
ギンタ「バッボ……とうとうオレたち二人だけになっちまったな…」
バッボ「ギンタよぉ。ワシには聞こえるぞぉ!」
ギンタ「えっ」
バッボ「メルヘヴンを…そしてお前のふるさとを救えと叫ぶみんなの声が!」
ギンタ「ああ!みんなは死んじゃいない!オレたちの心の中で生きてる!!」
さて……追うのが遅れたのが致命的にならねばよいが。
広間に辿り着き、扉を開け放つとそこには!
触手を伸ばし異形な物体に変貌しようとするオーブが!!
ギンタ「これは…っ!」
バッボ「でかくなっておる……」
オーブ「成長する為にはお前の魔力が必要だと思っていたが、その魔力、もらうまでもなかったようだ」
ギンタ「なにぃ!?」
オーブ「お前は何故この世界を、メルヘヴンを守ろうとする?」
ギンタ「この世界が好きだからだ。そして、この世界に生きるみんなが好きだからだ!悪いかっ!?」
オーブ「フッフフ……悪い!」
ギンタ「なにっ!?」
オーブ「なぜなら、我がメルヘヴンに現れたのは、お前たちの世界の人間の所為だからだ!」
なんと…!
オーブが言うに、洗脳を施す為にクイーンに見せてきた荒廃した世界のヴィジョンはオーブが見せたもの。
オーブ「しかし、平和だったかつてのメルヘヴンにそんな世界があるはずもない…!」
ギンタ「…どういうことだ!」
オーブ「クイーンに見せた、破壊と絶望と苦しみの世界は……お前たちが育ったもう一つの世界!」
自然破壊……
飢餓……
戦争……
オーブ「お前たちの世界の邪悪なる心により生み出されし存在……それが我なのだ!!」
ギンタ呆然。
無理もない……ここまで二つの世界は、密接に絡み合った存在だったのか…?
オーブ「人間の邪悪さは、お前たちの世界からあふれ出し、次元の歪みを作り、このメルヘヴンまでしみ出してきたのだ…!」
ギンタ「まさか……お前はっ…!」
オーブ「カルデアの長老は、次元の歪みからしみ出した邪悪な心を一カ所に封印した。皮肉にも…一つに集められた邪悪は意識を持ち、我となったのだ!!」
ギンタの故郷は……邪悪のオーブの故郷でもあったのか…!
それ故に、二つの世界の支配権を主張するオーブ!
オーブ「フフフフ!我の、完成形の姿を見るがよいっ!」
なんと……禍々しい姿かっ…!
オーブ「この見にくい姿が…人間の心の本性っ!!」
ギンタ「そんなっ…確かに人間は自然を壊し、子どもたちを飢えさせ、戦争もやめない……」
ギンタ「でもその本性はそんなに醜いモンじゃねぇっ!!」
オーブ「フフフフ……それはどうかな……?」
そう……事実として、ここに邪悪な魂の結晶が存在するのは間違いがない……
それは否定しがたい現実なのだ。
オーブ「我は今飛び立つ!我の故郷へ…!!」
そう言い放つと、オーブは爆発のように魔力を放出するとその場から姿を消した!!
バッボ「あやつ!!」
ギンタ「オレたちの世界に!?」
そうして大きな魔力の波動に揺れるメルヘヴン。
そしてエルデ……もとい、もう一つの世界・東京。
ギンタを気にかけるジャックやベル。
ついでに蚊帳の外で何も知らないバカ猫と赤ちゃんも居ますが(苦笑
小雪「これって……」
ギンタママ「胸騒ぎが当たったんじゃなきゃいいけど……」
残念ですが大当たり特別賞です。
小雪・ギンタママ「ギンタ!?」
二人は……次元の歪みから懐かしいギンタの気配を感じたのか?
でも、空の黒雲から姿を現すのは……!
邪悪な魂の化身だ……!
追いかけて宮殿外へと駆けてきたギンタとバッボ。
すると異空間の空に、次元の歪みを通してオーブの化身が東京の空に現れた光景が見えた!
ギンタ「これはっ!?」
バッボ「ギンタ、お前たちの世界が危ない!」
ギンタ「ああ。行けるか、バッボ?」
バッボ「いちいち聞くな!行けなくても行かなきゃならない時があるんぢゃ!!」
ギンタ「ああ!」
そう…ここで諦めたら男が廃る!
ギンタ、ガーゴイルの頭の上に乗って、次元の歪みに向かって飛ぶ!!
ギンタ「行くぜっ!!」
さぁ………
決戦の地は東京上空っ!!
次回、最終回を刮目っ!!

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