(20) クスコ (Cuzco)
『恐ろしき南米の日常[2]』 9/19
確認のためにバス会社の窓口でチケットを見せたんです。
「これでいいよね?」って。
しかし、意外や意外。
バス会社窓口担当のオニイチャンの回答は、
「NO!」
「はあぁ?????」
思わず日本語で突っ込んでしまったんです。
というのも、ナスカでバスチケットのトラブルがあってから、チケットの内容はきっちり確認するようにしてたんです。 今回のバスチケットは 日付や時間も確認していたし 不備がある訳がなかったんです。
なのに 「NO!」だったんです。
「なぜなんだ?」 と聞くと
「問題が発生した」と。
「プーノまでのバスは出ない。 アレキパ行きのバスなら出る。」と。
「なぜ、プーノまで行けないんだ? 金を返せ、別のバス会社でプーノまで行くわ。」とキレ気味に言うと
「たぶん、どのバス会社も プーノまでのバスは出ないよ。」と。
いよいよ、『??????』
全く理解できなかった。
プーノまでのバスは出ないけど、アレキパまでのバスは出る。
しかも、バス会社1社だけではなく 全社。
「どこかの橋か道が壊れたのか? 破壊されたのか?」
「NO!」
「もーっ、何でやね???」
窓口担当のオニイチャンは、スペイン語英語辞典を取り出して、英語でいくつかの単語を言ってくれたんですが、私には全く理解できませんでした。
「?#$%%&」
「&#?<#&$#!」
「%%$&#=>?」
「
プロテクト」
えっ、「
プロテクト?? 」
その時、 『何や「プロテクト」って?? 「プロテスタント」の間違いか?? キリスト教のプロテスタントで 国を挙げての儀式か何かで道を閉鎖するのか??』 と思った。
「プロテスタント?、キリスト?」 って聞いても
「NO!」
『「プロテクト」?? 「保護」っていう意味やろ??他に意味あったっけ?? 』
『もーっ、全然分からん…。』
その後も 『なぜ どのバスもプーノ行きが出ないのか?』 を必死に食い下がって聞いたんですが、理解できませんでした。
重い荷物を持って途方に暮れていたら、とある金髪の老夫婦が 窓口ですべてを理解したかの如く チケットの日にちを変更していました。
英語を話せそうな人だったんで、思い切って聞いてみたんですよ。
「WHAT HAPPEN ?」
英語で答えてくれただけあって、何となく言っていることが理解できた。
「テロ?」
「NO NO NO!」
「スト?」
「YES!」
「ストライキ?」
「YES!」
やっと謎が解けた。
しかし、それは小さなものではなかった。
「バス OK?」
「NO!」
「トレイン(電車) OK?」
「NO!」
「タクシー OK?」
「NO!」
「ONLY AIR(飛行機)」
「ONLY AIR(飛行機)?」
「YES!」
愕然とした…。
全ての謎が解けた。
クスコ−プーノ間において、
陸路すべて ストライキ!!
動いているのは、空路 飛行機のみ!!
今まで不思議に思っていたことが、すべて繋がった瞬間だった。
ホテルのチェックアウトを前日に済ませた際、 ホテルのオナー 「レオン」さん が 私に忠告してきたんですよ。
「明日、バスでプーノに向かうんだ。」って言ったら
「どこのバスで行くんだ?問題ないのか?」って返ってきたんですよ。
チケットが手元にあったんで、チケットを見せたら納得してくれたんだけど、
「チケットを見せて」なんて言うことなど無いんですよね。普通は。
おかしな事を言うなあなんて思ってたんですが、
要するに 「レオン」さんは、
「ストなのに、走るバスなんてあるのかい?」って言いたかったんでしょうね。
↑ホテルのオーナー レオンおばさん。暗に「スト」であること匂わせてくれていたのだが、その時点では全く気づかず。
そして、
朝にタクシーがなかなか見つからなかったのは、タクシーもストだから。
深夜勤務のオバサンがダッシュで探していたのは、ストで街が危険だから。
タクシーが見つかったのは、ストを破って営業しているタクシーが偶然あったから。
タクシーが普段通らないようなおかしな道を通っていたのは、ストで道が閉鎖され 営業していることがバレると投石などの被害に遭い、車がボロボロになることを避けたかったから。
道路が燃えていたのは、ストだから。
私は、しぶしぶ クスコの街に戻る為に ターミナルを出ても いつもは無数にあるタクシーが全くありませんでした。
重い荷物を引きずりながら、歩いてクスコの街目指しましたが、人は歩く人達で溢れかえってました。
陸路がすべてストライキになれば、こうなってしまうんだ…。 とある意味感心してしまった瞬間でした。
営業しているタクシーやバスには、 容赦無い投石や パイプの棒などで ボディーがボコボコにされる光景を目の当たりにしました。
↑人垣で道を封鎖する群集。ストに反する者へは容赦ない投石や殴打が・・・。
↑この日、ストの影響で多くの警官が街中に配置されていた。
↑ストで活躍したのが、写真のような荷台バイク。商用でない為 スト対称外。
街の雰囲気は、車が走らず 大勢の歩く人達と狂暴化する人達が混同し、異様としか表現のしようがありませんでした。
この日、入ったレストランで 店員に「スト」の話をすると、
「奴らはクレージーさ。でも、日常茶飯事で もう慣れっこだよ。」 と返ってきた。
恐ろしき南米の世界を垣間見た貴重な1日でした。
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