「C・S・ルイス『朝びらき丸東の海へ ナルニア国ものがたり(3)』」
ナルニア国ものがたり
あらすじ
前作から1年後。エドマンドとルーシィ、従兄弟のユースチンは再びナルニアへと呼び出される。ナルニアではエド達が帰還してから3年が経っており、カスピアンが前作で行方不明になっていた7人の貴族を探す&この世の果てを確かめるため、東の海へと航海をしているところだった。3人は船に乗り込み、探検に参加する。
彼らは東へと進み、極悪領主の支配する島、竜のいる島、何でも金に帰る池のある島、魔法使いのいる島、夢が現実になる島、この世の果ての始まりの島を巡り、この世の果てへと到達する。そこでエドたちはアスランに出会い、アスランと共に彼の国へ行くことを望む。しかし、アスランは彼らが元いた世界もアスランの国へと繋がっており、そこでまた再び出会うことが出来る、そちらの世界では自分は違う名を持っているだけと語る。そして、元いた世界でその名の自分を見つけることこそが、彼らがナルニアに来た本当の理由であると。3人は元いた世界へと帰る。
感想
今回は航海小説だった。様々な冒険を乗り越え、初めは意地悪で我儘だったユースチンが人間的に成長していく。
また色んな架空の生物も登場する。竜、初登場。でも、老いぼれ竜ですぐに死んでしまい、代わりにユースチンが竜になってしまう。「竜ほど竜の肉が好きなものはいない。だから一つの大陸に竜は一匹しかいない」というのが面白かった。竜って共食いするんだ。あとは一本足の小人やマーマン、大海蛇(ヨルムンガンド?)などなど。
最後は宗教チックでした。アスラン=キリスト、アスランの国=天国みたいな感じだけど、もっと抽象的なものなんでしょうね。では、ナルニアは一体なんでしょうか。アスランは「ナルニアで少しでも私のことを知ってくれれば、元いた世界ではもっと分かるかもしれない」と語っています。まぁ、この世とあの世の狭間みたいなもんですかね。なんとでも言えますけど。
個人的に騎士ネズミのリーピチープだけが一人でアスランの国へ行ってしまうのが、ちょっと泣けます。今回、作者は主人公の子供達に対する以上の愛情を彼に注いでいるように見えました。