※まだ1周もしておりません。途中です。
正直すいませんでした。「11eyes CrossOver」、舐めてました。期待していた以上に面白い。すばらしい。以下、ネタバレも含むので「続きを読む」から。
現在の進行状況は、プレイ時間が25時間程度、雪子ルートを目指していて(いやでも雪子いなくなったぞ?)、達成率が65%程度。序盤から伏線は張りつつも一向に本筋に絡んでこなかった百野栞と合流したところ。
このゲームのすばらしいところは、登場人物の感情の齟齬を余すところ無く表現しているところでしょう。正直、ストーリーや設定はありきたり。表面的には伝奇系戦闘もの、謎解き要素多し。どこにでもあるようなお話の中で、然れども登場人物達の思考や感情は一様ではない。ある人物にとっては取るに足らない、日常でよくある所作に過ぎないのに、それに対して表面上は取り繕いながらも激高している人物がいる。周りから見れば思いやりにあふれた行動でも、自身でそれを空虚なものと捉えている人物がいる。物語を多方面から眺めることができる、「クロスビジョン」システム。若干冗長だとは思いますし、考えようによってはプレーヤから想像する余地を奪っていることにもなりますが、それでもこのシステムは成功だったと思います。
中盤までに関しては、遅々として物語が進まず、正直中だるみを感じていました。赤い夜と日常の繰り返し、主人公の能力について謎が少しずつ明らかになり、鍛錬を受けることで徐々に闘いに適応できるようになり…。プレイ時間が10時間を超えたあたりからは、クロスビジョンを開いては先の未読のマス数にげんなりとし。
が。終盤の展開が凄かった。まさに息をつかせぬ怒濤の流れ。いや、実際午前2時頃にその流れに突入し、そろそろ止めなきゃまずいよなー明日も仕事があるし、と思いながらも午前5時までプレイしてしまいました。栞と合流し、中休みっぽいところに入ったので、ようやくセーブして終了。いや、疲れた。
あの終盤の息詰まる展開は、中盤までの「繰り返し」によってプレーヤ(と登場人物達)にすり込まれた、「赤い夜以外では戦闘はない」という幻想の崩壊によるところも大きいのですね。一種カタルシスというか。赤い夜でしか戦闘は起こらない、主人公達の「日常」と黒騎士達の戦闘とは隔絶している、例えば匡や香央里の暮らす世界は、たとえ主人公達が「赤い夜」で失敗したとしても傷つけられることはない。思い込んでいたその
「前提」が、現実世界への操の強襲と、その結果として、主人公達の誰でもなく、傍観者として存在していた彩子が死んだこと。この二点によってあっけなく崩れ去った。そして、たたみ掛けるような賢久の暴走、雪子との死闘、その結末。
世界観というか、「赤い夜」に関する事項については未だに謎。いくつか考えていることはありますが、ここでおおっぴらに書いちゃって後で間違いでした---というのはかっこわるいので、あんまり詳しくは書きません。とりあえずヒントになりそうだと思っているは、
・禁書目録聖省の資料に、ランドマークタワーに関する情報がなかった。
・禁書目録聖省では、草壁一族が四半世紀前に途絶したとされている。
・草壁一族の出身である草壁美鈴は、禁書目録聖省が現在も存続していることを知らなかった。
互いに、「あるなら知っているはず」のものが存在しているのに知らなかった、というところがポイントか。あとは、
・駆・ゆかと賢久の間には、「赤い夜」よりも前の面識がない。
・駆・ゆかと橘 菊理の間には、「赤い夜」よりも前の面識がない。
・かなり目立つ生徒であるはずなのに、美鈴・雪子・彩子の間に「赤い夜」よりも前の面識がない。
・美鈴と橘 菊理の間には、「赤い夜」よりも前の面識がない。
これも、互いに「知っていてもおかしくはない」、もしくは「知っていた方が自然だ」ということを知らなかった、ということ。
それから、「赤い夜」にはランドマークタワーがない、「赤い夜」と日常は時間に対して対称的っぽい(主人公が赤い夜に入り込んでいる間は日常世界の時間がほとんど進まず、逆に主人公達が赤い夜から抜け出している間は赤い夜の時間があまり進んでいないような描写がある)。
以上から考えられるのは、まず「(赤い夜以前の)栞の世界と主人公達の世界は同一ではない」、また「虚無の欠片」たちの世界も(駆とゆかを除いて)、(赤い夜以前は)同一ではなかった可能性がある。
また、
・賢久が日常の世界において、市から出ることができなかった。
というのも興味深い。赤い夜の結界が日常の世界にも作用している、という解釈がゲーム中でなされていたが、主人公達が日常だと考えている世界そのものが結界によって作り出されたものである、という可能性もある。
虚無の欠片についても、いくつかの考察と一つの疑問が。まず、虚無の欠片の正体は、これまでの経緯からリーゼロッテの力の源泉、「虚無の魔石」そのものか、その力が分割されたものであろうことは想像に難くない。だからこそ、リーゼロッテの記憶を夢として見ることができたのであろうと思われる。これは、クロスビジョンで見ることができる賢久の最期や、雪子がリーゼロッテが封じられている水晶に吸収された時にリーゼロッテが覚醒したことなどから類推できる。そもそも名前からして、「虚無の魔石」と「虚無の欠片」だし。
で、おそらく駆は「虚無の欠片」ではない。少なくとも、彼の力はリーゼロッテに由来するものではなく、ヴェラードに由来するもの。だから、駆はリーゼロッテの記憶ではなく、ヴェラードの記憶やヴェラードとの対話を夢に見ている。ヴェラード由来の「劫の眼」もリーゼロッテの「虚無の魔石」も、エメラルド・タブレット由来のものであることは間違いないだろうけれども。
ここで疑問なのが、じゃあ「虚無の欠片」が6人という黒騎士達の言葉。なぜ黒騎士側が最初から「虚無の欠片が6人」と決めつけていたのか。「赤い夜」に紛れ込んだ人数から類推したのではないことは確か。なぜならば、最初の赤い夜から、栞を含めて計7人の人間が侵入している。侵入者の数から類推したのであれば、7人としているはず。そうではないので、黒騎士達は、あらかじめ「虚無の欠片」が6人であるということを知っていたのだと考えられる。
駆が「虚無の欠片」ではないとするならば、残りの一人は誰なのか?
なんだかとりとめのない予想になってしまいました。今夜もまたプレイする予定。楽しみ楽しみ。
ああ、それから、操が鬼切(別名友切)を持っている以上、草壁の宝剣が破壊されたのは仕方ないと思います。そういう伝説を持つ剣だし。

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