「アオイシロ」、グランドルートまでクリアしました。まだ到達していないエンディングや経路がたくさんあるので、コンプリートではありませんが、ようやく一段落つきました。
グランドルートは、とんでもなくおもしろかった。冷静に考えれば雑なところがたくさんあるんですが、終盤からエンディングにかけての展開・演出がすごい。興奮の嵐。それまで、「アカイイト」に比べてなんか微妙だなー、と思っていた評価が、グランドルート終盤だけで、ひっくり返ってしまいました。
「アカイイト」のサクヤルートを超えるカタルシスの連続。堪能させていただきました。導入の保美ルートはともかくとして、その次の汀ルートはよかったものの、カヤ・ナミ・コハクルートが中途半端だったので心配していたのですが。
全体の感想としては、「アカイイト」がバランス重視の完全無欠型だとしたら、「アオイシロ」はEver 17ライクな一点突破。正直、グランドルートと汀ルート以外はおもしろくないし、攻略対象キャラも微妙。全ルートで展開が同じなのはどうにかしてほしいし、テキストやイベントの使い回しも多い。グランドルートがおもしろくなかったら、地雷一直線でした。
絵と音楽には満足。「アカイイト」からのアレンジもありますが、どれも名曲ばかりなので気になりません。攻略対象キャラに魅力が足りない一方で、脇役キャラがいい味を出している。百子と綾代は是非とも攻略したかった。「アカイイト」では、攻略したいと思った脇役キャラ(敵)の隠しルートがあったのですが、「アオイシロ」には無かった。残念。
キャラ的には、主人公である梢子に魅力が無かったのが最大の欠点か。それから、登場人物に人間的な苦悩とか葛藤とか、そういうものがあまり無いんですよね。だから、人物に魂を感じられない。梢子との関係に確固としたものが感じられない。人間的な魅力は、むしろ根方宗次の方がうまく表現されていました。
お色気シーンも、なんだか薄いよ。あっさり。すごくあっさり。やってることは「アカイイト」よりもきわどいのですが…。
以下、ネタばれ反転あり。
ルート上の矛盾やら省略やらは本当に残念。バッドエンドについても、「アカイイト」における「赤い維斗」や「鬼切りの鬼」並のものは今のところ見あたらず。グランドルートを含めて、エンディングが少々淡泊すぎ。特にグランドルートのグッドエンド、最後なんだからせめて高解像度の絵くらい用意してよ、と思いました。エピローグが短く、一部の情報が出てきていないのは(
『剣』がどうなったのか、とか。グランドルートのエピローグで、一応梢子の右腕がついているように見えたので、失われてはいない…のか)、ファンディスクやドラマCDに向けた布石なのか。
設定はおもしろい。安姫さまが
安徳天皇とか、終盤まで思いつきませんでした。そりゃ、コハクよりも濃い血が流れているわけだ。クロウクルウやら『剣』やらの出し方、見せ方もいい。『剣』が
天叢雲剣であるだろうということは予想していましたが。
三種の神器の一つの、それもオリジナルをダークに描写していたのが意外でした。
アカイイトで鏡、アオイシロで剣がテーマになったので、次回作があるとしたら勾玉でしょうか。
完成度の点で「アカイイト」に大きく劣る「アオイシロ」、トータルで見たら、十分楽しめました。正直、ミニゲームやドラマCD、コミックなどを作る暇があったらもうちょっと本編をがんばってほしかったと思いますが。そういうグッズやコミック化などは、本編をきちんと仕上げてからやるものです。
今回の「アオイシロ」、「アカイイト」と比較して評判がよくないので次回作があるかどうかわかりませんが、もしあったらまた買います。