■今月のマリ子さんはライブ3本。そのひとつ目がさる11日に千歳烏山のLiveBAR "TUBO" にて行われました。
【熊谷太輔プレゼンツ】と名付けられた今回の催し、前半は熊谷さんと大石タカヨシさんによるユニット、後半は熊谷さんとベースの田中啓介さんをバックにしたマリ子さんのライブです。
圧倒的な声量の大石さんのステージですっかりあたたまったライブ会場、約20分のインターバルに客席をあたらめて見回すとすでにいっぱいのお客さんが入っています。漠然としたグループがテーブルごとに出来ていて、そこに出演者まで加わったりしながら飲んだり笑ったり。熊谷さんの地元ということもあってお友達も多いのでしょうか? このアットホームな感じが"TUBO"の良さでもあるんですよね。一人出来ても退屈なんてぜんぜんない。さて、私ももう一杯飲もう...
そんな感じでガヤガヤやっていたところでいつのまにかマリ子さんはステージに。え、本当にいつの間に!?
客電が落ち、さらりとお一人で歌い始めたのは『点と線』、とても難しい曲ですが、これをアタマに持ってくるマリ子さん、もしかしたらこれで一気に体をほぐして緊張を乗り越えてしまう作戦だったりして... ちょっとかっこいいかも!
2曲目からは熊谷さんと田中さんが加わっての演奏です。まずは9月の赤坂以来(少なくとも私の中では)大好評の『キッシュロレーヌ』。いやもう、この曲は田中さんのベースが本当にいい。熊谷さんのパーカッションも手数がさらに増えて客席はあっという間にステージに引き込まれちゃってます。
続いて『街の灯』『ウィリアム』。ここ最近レパートリーに加わった曲ですが、細かいアレンジをたえず見直して回を追うごとに完成度を高めてくるのでこちらも気が抜けません。この2曲は歌詞もさることながら、スキャット風のコーラスにも重要な意味がありそうで深いですね。こういうのに弱いんだよなぁ...。
ところで今回は“熊谷さんの日”ということもあって、彼も積極的にMCに加わっていただけました。マリ子さんとの出会いはここTUBOだったそうですが、その頃の話も聞かせていただきなんだかとってもオトクな気分。そして熊谷さんも大好きだというマリ子さんのMCはもちろん絶好調! でもマリ子さん、CDのトレーがボタンひとつで閉まるのは、それは「親切」とはちょっと違うような...ん、いや、もしかしたらそうなのかも!(笑)
ライブ中盤はすっかりお馴染みとなった曲が続きます。切なく甘酸っぱい『スイーツ』、お陽様の下の澄んだ空気と広々した風景が感じられる『パラボラ』、そして「今恋している人もちょっとお休みの人もこの想いはわかるんじゃないかな」というMCで始まった『page』。ずいぶんキャラクターの違う3曲ですが、どの曲も根底にマリ子さんの内面世界が見え隠れして「うまい選曲だなぁ」と唸らされます。
今回お披露目の新曲は『ティーリーフ』。冷めたポットの中で膨らむ紅茶の葉に自分の気持ちを重ねるところがなんとも「詩人」です。私にとっては苦くなるばかりの冷めた紅茶なのに、マリ子さんはその瞬間にもこんなことを想っているのでしょうか...。
そしてMarico with Cute時代のレパートリー『ひとり歩き』へ。この曲は当時のアルバムでもシンプルなアレンジだったけれど、昨夜はさらにしっとりした感じに仕上がっていてつまびくギターが絶妙。いまこうやって聞いても全然古さを感じさせないのは、やはりマリ子さんがずっと独自の世界を持ち続けているからゆえなんでしょうね。
短いMCに続いて始まった曲は、レゲエ調のバンドアレンジが魅力的な『ほんとはバレンチノ』。冒頭の一声で客席もメンバーも一気にヒートアップ...熊谷さんも今日は歌う気満々で目の前にマイクをセット、ばっちりコーラスを決めてくれます。そうそう、この曲を弾いている時の田中さんがいいんですよねー、首というか顎を突き出してノッっている姿にはきっとファンも多いでしょう。いやぁ盛り上がる!
そんなこんなで普段の倍ほどの持ち時間でたっぷり楽しめた今回のステージ、ラストは熊谷さんのエキサイティングなパーカッションソロで始まった『on the grass』です。マリ子さんが曲の最初に「よかったら一緒に歌って」と仰られましたが、もうライブには欠かせないこの曲、歌詞をすっかり覚えてしまった人も多いのではないでしょうか。
そして... 今日のお客さんはこれで終わらせてくれるわけがありません。当然とも言える大喝采でそのままアンコールに突入、そこでマリ子さんが選んだ一曲は『月と私の秘密』(マリ子さんによるとこの曲のタイトルはバンド時代から“つきわた”と呼んでいたそう、ファンもこれからはそう言いましょう...笑)このメンバーでの演奏は先日発売されたCDにも入りましたが、もうすっかり馴染んで今夜の演奏も素晴らしいったらありません。暖かい雰囲気のTUBOのアンコールにこの選曲はバッチリ、本当に素敵な締めくくりとなりました!
というわけで今回のセットリストです。
1.『点と線』
2.『キッシュロレーヌ』
3.『街の灯』
4.『ウィリアム』
5.『スイーツ』
6.『パラボラ』
7.『page』
8.『ティーリーフ』
9.『ひとり歩き』
10.『ほんとはバレンチノ』
11.『on the grass』
en.『月と私の秘密』

(左から、大石タカヨシさん、熊谷太輔さん、田中啓介さん、若林マリ子)
※今回のライブレポートはtanzさんが書いてくださいました。
tanzさん、どうもありがとうございました。
(reported by tanz & photo by rainbow)

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