既に活動を停止中だった日本ブルックナー協会だが、ついに解散となった。
1978年、新宿の厚生年金会館で超絶の名演となった三番を聴き、その会場で発足入会したと記憶している。
その後の協会の会報には、楽譜を例示してわけの分からない小難しいことを延々と述べている凄い人がいた。
感性を研ぎ澄まして聴くだけだった当時のぼくとは無縁の人だった。
30年後、その凄い人と交流を持つことになろうとは、ネットの威力様さまということか。
その人こそやすのぶさん。
協会の残金40万円を使って1975年の大阪フィル欧州公演から、オランダ・グロニンゲンでの七番を配付することになったそうで、そのCDがさっそく昨日届いた。
1975年10月26日のライヴで【Altus ALT219】というもの。

ハガキには「グロニンゲン」と書いてあったけどフローニンゲンと書いてある。
「Groningen」はグロニンゲンと読みたいけど、実際の発音は知らない。
チョロッと聞いたら、なかなか音が良い。残響で誤魔化すことのない、大フィルの汚い音までもちゃんと捕らえたクリアな音質だ。
アンサンブルの乱れは勿論ミスも多く(落ちるなよ、オーボエ!)、バストロのバリバリ音が汚い。そうだ、当時の大フィルはこんな感じでゴミのようだった。
でも、感動的。“ボロは着てても心は錦”。
朝比奈のロマンティックな心が十二分に伝わる名演だったのだ。
朝比奈の解釈は基本的に聖フローリアン盤と同じだが、テンポ変化やチェロの強さなどにもっと意思がはっきり伝わる。
当時の朝比奈はテンポ変化がけっこう大きい。
たとえばフィナーレのコーダは1つの回答として立派なものだと思う。
それはfff(331〜)からテンポを落とすことだ。
同じ音価の音符でもfとffであればffを長めにするというのは、演奏上の常識的なものだ。
それを発展すれば許される解釈となる。
手前で少しリタルダンドし、fff(331〜)から巨大な音像が立ち昇る筈なのだ。
30年前なら、間違いなく感動した。
朝比奈と一緒にブルックナーのしもべとなった大フィル奏者の気持ちを汲んで、足りない音は補完して聴こう)*o*(

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