ゲオルグ・ティントナー指揮アイルランド国立交響楽団で、ブルックナーの交響曲第2番ハ短調を聴いた。
NAXOS【8.554006】というディスクで1996年9月の録音。
ブルックナーってイイ曲だな〜としみじみ感じさせるだけに、第2ヴァイオリンの弱さとラッパの煩さが残念な演奏。
この煩いラッパ、ホントにどうにかして欲しい。
トロンボーンやホルンのように節度を持って欲しい。ってか、ホルンやトロンボーンが煩い演奏だったらまだ良かったのに。
ラッパが登場しない時のバランスはかなり良いだけに、いっそう悔しい。
近くで聞くシャギリ(祭囃子)は煩くて話もできず耳が痛いが、遠くから聞こえてくるとワクワクしてくる。ラッパは《ブルックナー祭》の祭囃子か!
あと、せっかくヴァイオリン両翼配置なのに、第2ヴァイオリンが弱いため面白さが期待するほどではない。
使用楽譜は、おそらくアイヒホルンと同じ仮出版のキャラガン版1872年稿。移行中かな。
2005年出版の1872年稿「II/1」とは、アイヒホルンと同じように違う。
それでも、独自の変更は少ないようだ。
●第1楽章
134小節:ホルンとトランペットのリズムが2回とも3連符の付点で、ハース版と同じ。
251小節:楽譜(II/1)には『Etwas langsamer』と書かれていて、アイヒホルンはぐっとテンポを落とし味のある解釈を聴かせたが、そっけなく過ぎていく。
446(ノーヴァク版の434)小節〜:トランペットのリズムが3連符の付点で、ハース版と同じ。
580小節:アイヒホルンがハース版のようにトランペットを吹かせた終結部分だが、楽譜通り。
525(ノーヴァクの513))小節、オーボエの3つ目の4分音符が半音低く吹かれるのは、ミスだと思う。
やすのぶさん曰く、和声的短音階と自然的短音階の違いだそうだ。
第2ヴァイオリンが弱いとはいえ、第2主題など両翼配置が生きている。
冒頭はテンポが分からないので、モヤモヤ。ぼくは6連符がちゃんと聞こえる方が好きだ。
●第2楽章 SCHERZO
粒立たせた弦を中心に美しく締まった響が愉しいのに、ラッパが煩い。
ラッパが煩いのに、107からとか、コーダ・145からのトロンボーンが弱くてもの足りない。
トリオでは64からのファゴットが聞こえる。
●第3楽章 ADAGIO
181小節:コーダの直前にチェロのピツィカートが残る。アイヒホルンと同様ハース版と同じということだ。
第2ヴァイオリンの小ささ・弱さが残念だが、ラッパの出番が少ないため最も安心して曲に浸れる。
主題三現(150小節)からの第2ヴァイオリンとヴィオラが聴こえないのは本当に残念。
全体的にピツィカートも弱過ぎだ。
コーダのフルートとソロヴァイオリンのアンサンブルは、息が合っていて素晴らしい。
●第4楽章
367〜369小節:アイヒホルンと同じくティンパニなしだ。なんで?
445小節〜455小節:アイヒホルンはティンパニをロールで埋め尽くしたが、楽譜通り。
やかましいラッパだが、617からは落ちてるのか?
終結は、アイヒホルンと違って最後7小節で音量を上げる。
第1楽章と同じく第2主題部ではヴァイオリン両翼配置が生きるし、展開部の獣道部分は実に愉しい。
何回も言うが、ラッパがやかましい。
このやかましいラッパが“あっちで”吹いていたら、かなりの名演となりそうなだけに、いっそう邪魔に感じる。