デニス・ラッセル・デイヴィス指揮リンツ・ブルックナー管弦楽団の演奏で、ブルックナーの交響曲第2番ハ短調を聴いた。
ARTE NOVA【82876 88883 2】というディスクで2005年2月22日のライヴ。
スケルツォを除いて速めのテンポ、そしてテンポもバランスもよけいなことをしない解釈が好ましい。
しかし、なかなか見事な名演なのに、やや新鮮味が不足していると感じるのはなぜだろう。
全体のレヴェルが高いだけに、惜しい部分が強く気になってしまう。
例えば第1楽章の展開部、203からのヴァイオリンのピツィカートが弱くて響のバランスが今一だとか、その後のffにクリアさが欲しい、など。
そういえば、第2楽章でもヴァイオリンのピツィカートの弱さは気になったなぁ・・・。
あとは、たまに大き過ぎのラッパだが、その強さは魅力にもなっている。
主題三現からは、ライヴとは思えないほど響が整理されていて素晴らしい。
前述の通り、第3楽章は遅めのテンポだ。遅いだけでなく、豪快にオケを鳴らす。
トリオも含めてほとんど動かさないテンポはスケールが大きく、ホルン・トロンボーンの強奏とティンパニの強打が肺腑を抉る。
フィナーレでは、ラッパがうるさい時もあるが実に切れ味鋭く、弦もしっかり弾いているので気持ちイイ。
展開部の後半《J》からなど、バランスも奏法も素晴らしい。ぼくはここが好きなため、II/1だけでなくハース版が必要なのだ。
ノーヴァク版による演奏で、カットなし。
こういう演奏を聴くと、アンダンテの最後をホルン・ヴァージョンでやって欲しかったと強く思う。
このコンビで、II/1での録音を望みたい。