「致知」という、ちょっと怪しい雑誌がある。
その2008年9月号から「大自然と体心」という項を読ませてもらった。
書いているのは、森下敬一という国際自然医学会会長。
聞いたことあるような名前だけど、もしや有名なトンデモさんか?
「長寿者に共通する生命力の高い食べ物を摂りましょう」という題の文章だが、なかなか凄い。
これ、小説とかエッセイとか詩などの文学作品ではないのだ。
【
食肉は『屍体』なのです。血液の循環が止まった瞬間から、動物の体の組織は腐敗過程に入ります。・・・、動物解体後に冷凍室に入れて腐敗の進行を止めて、腐る二、三歩手前のところで売り買いされているわけですが、それを食べると腹の中で再び腐敗が進行し始めます。】
腐る二、三歩手前のところってのがいちばん美味しい熟成じゃないの?
ってな冗談はおいといて、この人、発酵食品に対しては何というんだろう?
あったあった、いっしょに載っている《食物の氣能値》という表をみると、梅干、玄米ミソ、キムチなどが高氣能食品になっている。
やたら発酵食品を高評価するトンデモさんたちと同じか? ぼくも発酵食品は好物だが・・・。
こういう人達って、腐敗と発酵は、基本的に同じだってことが分からないのだろうか?
両者とも微生物の繁殖によるものだ。
人間に有害なものを腐敗といっているだけなのだ。
「腐る二、三歩手前のところ」が美味しくてお腹をこわすこともなければ、それは発酵と言わねばいけない。
生命エネルギーだとか生命力の高い食べ物だとか言ってる時点で、胡散臭過ぎるのだが「氣能値」なるものを波動測定器で測定すると書いてあり、もうダメだ。
そもそも、なに、この氣能値の「氣」。「気」じゃないところがいっそう胡散臭い。
【
氣能値は、目に見えない生命エネルギーの大小を測量したもので、天然酵母のパンやイモ、ご飯などの経日的な変化をも数値で表せるものですから、・・・】
だいたい天然酵母って何だろう? 人工酵母なんてあるのか? 人工酵母を作れたらノーベル賞ものじゃない?
前述の《食物の氣能値》という表では、鮮魚は高氣能食品になっているが刺し身は中氣能食品だ。
小魚やシラスは良くて大型の魚はダメといってる。おすすめは踊り食い?
じゃあ、鮮魚はどうやって食べたら良いのか?
生き造りはどっち?
まあ、こんなのはどうでも良いツッコミだ。
波動測定器はMRA(磁気波動共鳴分析器)とMIRS(磁気波動共鳴分析器の一種)を使って測定するんだそうだが、本当のところはいったい何を測定しているんだろう。
MRI装置(磁気共鳴画像診断装置)を使って脳の血管などを見ることをMRA(血管撮影)というが、これとは無関係だ。
似せた名前を付けるところがニセっぽい。
大阪大学サイバーメディアセンターの菊池誠さんに「
波動測定器の仕組みはほぼ解明されていて、どうやら測定者自身の電気抵抗を測っているらしい。」といわれているものとは違うって言うのか?
いや〜〜、ビックリだ。
こういう人達は、ワトソンとクリックによる半世紀前の発見をどのように捉えているのだろうか?
ちょっと調べてみたら、NATROMさんという医者が「
病原体は自然発生する!森下敬一@千島学説の業績」という日記を書いていた。
今、まだ、千島学説ぅ!? 森下さんって、物凄い人じゃん!
ワトソン、クリックどころか、パスツールによって発展した細菌学すら否定している!!
トンデモの鑑か!!