ちょっと古いニュースだが、10日くらい前、カレーに使われるターメリック(ウコン)中のクルクミンが記憶力を高めるなんて記事があった。
これは、誤解を誘発する記事だったのだが、武蔵野大学の発表を知らない人が多いようなので、書いておく。
結論は、カレーを食べてもウコンを飲んでも記憶力を高めるという証拠はない、ということだ。
新聞記事はガセネタと言っても良いくらいのものだった。
そしてその間違った新聞報道に対して、その研究発表者(武蔵野大学)側から【
カレーやウコンを食すると記憶力が良くなると主張した覚えはありません。】という記事も出ている。
誤解するなという注意だ。
珍しいことだが、こういうことは大歓迎。
しかし、こちらは新聞記事ではないから、読売のニュースしか知らない人が多いようだ。
両方引用しておく。(読みやすくするため改行位置などは変更した。)
まずは新聞の記事から。
YOMIURI ONLINEの記事。
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カレーを食べて記憶力アップ…アルツハイマー予防に期待
武蔵野大は18日、米ソーク研究所との共同研究で、カレーのスパイスの一種ターメリック(ウコン)から作った化合物に記憶力を高める効果があることが動物実験でわかった、と発表した。
アルツハイマー病など脳疾患の予防などに役立つ成果として注目される。
同大薬学部の阿部和穂教授らは、インドでアルツハイマー病の患者が少ないことに着目。
その秘密は食生活にあるとして、同国の代表的料理カレーに含まれる様々なスパイスの効果を調べたが、ターメリックに、加齢などによる脳の神経細胞の損傷を防ぐ働きがあることを確認したにとどまった。
そこで研究チームは、米ソーク研究所がターメリックの成分(クルクミン)から作った新化合物「CNB―001」の効果をラットを使って調べた。
その結果、ターメリック由来の化合物を飲むと、飲まないラットに比べて、記憶力が高まっていることが観察できた。
阿部教授は「新化合物は、脳の記憶にかかわる海馬部分を直接活性化している可能性が高い。
今後は、安全性を確認し新薬の開発を目指したい」と話している。
(2008年8月19日02時42分 読売新聞)
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そして、
武蔵野大学による発表。
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● クルクミン誘導体に関する研究成果が新聞で紹介される
Neurobiol. Agingに発表されたクルクミン誘導体CNB-001の記憶向上作用に関する研究成果が新聞で紹介されました。
・2008年8月19日(水)読売新聞 37面、『「ウコン」に記憶力効果 / アルツハイマー予防に期待』↓

この報道を受けて、一部で「カレー(またはウコン)を食べると記憶力が良くなる」という誤報が出回っているようですが、事実は以下のとおりです。
・私たちが研究を進めるにあたり、インドでアルツハイマー病患者が少ないという知見も多少参考にはしましたが、私たちの研究成果はカレーとアルツハイマー病の関連性を裏づけるものではありません。
・私たちは、カレーに含まれる様々なスパイスの効能を調べたことはありません。ターメリック(またはウコン)に含まれる天然化合物「クルクミン」と、それをヒントにして合成した新規化合物「CNB-001」の作用を調べただけです。
・私たちは「クルクミン」に記憶向上作用を認めていません。またクルクミンのデータは論文発表していません。
・私たちが今回論文発表したのは、CNB-001という新薬の効果です。CNB-001はカレーやウコンには含まれません。人工の化合物です。
・カレーやウコンを食すると記憶力が良くなると主張した覚えはありません。
誤解のないようよろしくお願いします。
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記憶向上作用を認めたのは、カレーやウコンには全く含まれていない人工化合物「CNB-001」だといっているのだ。
ウコン愛用者は多そうなので、読売の誤解しそうな記事を利用したインチキ健康食品が出てきそうな気がする。
C型肝炎の患者がウコンを飲んでいたために治りが悪いなんて事実は、どの程度の人が知っているのだろうか。
これは鉄の影響らしいが、ウコンより、まずは高タンパク食の実行が重要なのだ。
ぼくは酒をよく呑むが、ウコンなんか飲んだこともない)*o*(