最近、塩野七生著・文庫本「ローマ人の物語」のカエサル編(6分冊)に嵌ってます。
なれそめは、英国BBCと米国HBO製作のTVシリーズ「
ROME!」を観た時からです。
イタリアのローマの遺跡群を使ってロケしたことであり、エキストラはイタリア人を多用したということです。感銘したのは、ローマ人の市井の様子、風俗、凱旋式などの描き方でした。どうもほんものっぽい・・・
そこで歴史オタクな私は、塩野さんの本の「カエサル・ルビコン以後」というこの著作としては途中も途中から読み出しました。
彼女の著作は多数の史書からその史実を抽出して時系列的に叙述するということで、TVシリーズの「ROME!」がどこまで史実に沿っているか比較したかったからです。
結果は・・・ドラマは進行上脚色がありますが、そのローマ人の生活が真に迫ってビジュアルに描かれているらしいということが分かりました。そして、塩野さんの本からは、カエサル(シーザー)という史上希有な人間のことが分かりました。
カエサルと言うところ、塩野さんも惚れ込んでおられるのですが、とんでもない男です。
1)軍配を取れば最高司令官として天才を発揮し、
2)筆を取れば同時代の弁論家・キケロや我が小林秀雄さえも称賛を惜しまないほどの文筆家であり、
3)私生活は快楽主義者・貴族の人妻専門の女たらしであり、しかも誰にも恨まれない如才なさを持ち、
4)現代では国家予算ほどの膨大な金額の借金持ちであり
・・・とその天才ぶりは枚挙を厭いません。
最期に敵対する元老院派に暗殺される分けですが、カエサルは過去に何度も戦って彼らに勝って許した男達に殺されます。
カエサルは、内乱で敵対しても投降した人達は殆ど許して牢獄にさえも繋いでないのです。
後世の歴史家はカエサルを「真の貴族精神の持ち主」と呼びましたが、私は彼に真の自由な精神を見ます。
ただ、ガリア戦役で投降したウエルキンゲトリクスだけは彼は殺しました。怖れていたのか、戦略上の問題があったのか・・・私はこれを小説に描いてみたいですね。

0