「ギリシャ ユーロ離脱リスク浮上」
経済・金融・ビジネス
2012/02/10 12:07(ブルームバーグ)ギリシャ、支援未定で緊縮策の議会採決へ−ユーロ離脱リスク浮上 (1)
9日に開かれた緊急のユーロ圏財務相会合は、第2次ギリシャ支援の決定には至らなかった。ギリシャ議会はユーロ圏首脳から新たな財政緊縮策を承認するよう求められたが、これは実質的にユーロ圏にとどまるか離脱するかを決する採決になるとして同国政府からも圧力が掛かっている。ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)は会合終了後の9日遅く、「要するに実施がなければ資金供与もないということだ」と説明。15日に再びユーロ圏財務相会合を開催するとした。1300億ユーロ(約13兆4000億円)のギリシャ支援の保留は、党派間の争いを続けるギリシャの政治家に対する不満と、法制化されていない公約を再び撤回するのではないかという懸念を反映したものだ。ベニゼロス財務相は、週末に始まる見通しの議会採決は結局のところ、ユーロ圏にとどまるか離脱するかを問う投票と同然だと指摘。「ユーロ圏におけるギリシャの救済と将来を考えるとしたら、このプログラムが承認されるようあらゆる手を尽くす必要がある」と述べた。ギリシャ国内では賃下げや年金カット、歳出削減への国民の抗議活動が高まっている。この2年余りの間、ギリシャが第1次支援と引き換えに約束した改革を実行できていないことも欧州首脳らの態度硬化につながった。ギリシャは改革を実行できなかったのは予想以上に深刻化したリセッション(景気後退)のためだとしている。
「我慢の限界」 ユンケル議長は、「何度も繰り返し約束するが、実施の措置は弱過ぎることが多いというこのやり方は我慢できない」と述べた。ギリシャ党首らの緊縮策合意によりギリシャ情勢への楽観的な見方が広がり、欧州株は9日、4日ぶりに上昇。ユーロは対ドルで2カ月ぶりの高値を付けた。しかし欧州財務相らは市場ほど楽観的ではなかった。ユンケル議長は、第2次支援の条件として、追加歳出削減3億2500万ユーロの特定と、緊縮策実施に向けた法制化に加え、次の総選挙で立場を翻さないように主要政党党首全員が書面でプログラム支持を約束することを挙げた。米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のモハメド・エラリアン氏は9日のブルームバーグラジオの番組「ブルームバーグ・サーベイランス」のインタビューで、「この合意は極めて難しい。プログラムに同意した党首は自分の選挙区に行く必要があるからだ」と指摘した。