〜死の砂漠、ゴザにて2〜
じりじりと照りつける太陽の下、三人のセプターは戦い始めた。ゼネスとヴァイデンはクリーチャーを大量に召喚して行き、手当たり次第に領地を確保していく。ルナはそんな中、確実に自分の欲しい領地だけにクリーチャーを召喚する。きちんと、クリーチャーと領地の属性を揃えて。その結果、ルナは2人より出遅れる結果になる。だが、初めから欲しい土地に属性を合わせてクリーチゃーを配置しているおかげで、クリーチャー交換の手間はなくその分の魔力を土地に注ぐ。そうして、ルナがじわじわと2人に追いついていっている、そんな時だった。
ぐらり、とルナの体が傾いた。
「ルナ殿!?」
「大、丈夫…。だからあまり大きな声を出さないで…。」
辛うじて、倒れる事を堪えたルナは本当に小さな声で返事をした。今まで長時間砂漠の中を歩き、そうして今は体力も精神力も激しく消耗する戦いの最中だ。ルナの体に限界が近づいてきているのだろう。辛そうに顔を歪ませながら戦い続けるルナを見、ゴリガンは自分の力の無さを痛感する。ただ彼女の勝利と無事を祈る事しか出来ない。
「くうぅぅぅぅっ…、余の魔力が…。」
ヴァイデンがルナの築いた牙城を崩せず、大量の魔力を失った。これでほぼ、ヴァイデンは無力化された。残るは僅差のゼネスのみ。
「さすがだな、ルナ!だが、貴様の幸運もこれまでだ。その土地は頂くぞ!」
ミノタウロスが召喚され、ルナのウッドフォークに襲い掛かる。ただのミノタウロスでは、地形効果を得たウッドフォークを倒しきれない、それはゼネスにも分かりきっている。そうしてゼネスは更にカードを開き、ミノタウロスにロングソードを与えた。彼は幾度となく戦闘をルナのクリーチャーに仕掛けていた。アイテムカードもその際に使用しているのも何度か見ている。
(もう奴にはクリーチャーを守るカードはあるまい。先ほどからクリーチャーの召喚も行ってはいない。なら、援護能力も仕えないはずだ。…勝てるっ!!)
ウッドフォークに向かってくるミノタウロスを見てルナは一枚のカードを開いた。
「最後の一枚よ。残しておいてよかったわ…、アイテムカード”カウンターアムル”!」
輝く指輪をウッドフォークが掲げるとミノタウロスの攻撃はウッドフォークに触れる寸前、全てミノタウロスに弾き返った。
「馬鹿な…、うあぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ゼネスの魔力がルナへと流れ込む。…これで、勝負は終わりを告げた。
「くっ…、またもや貴様に勝ちを譲ってしまったか…。余計な邪魔が無ければ勝てたものを…。」
じろり、ヴァイデンを睨むゼネス。しかし、次の瞬間にはルナに向き直る。
「ふん、今はせいぜい喜んでおけ。いずれ、貴様はオレに負けるのだからな!…さらばだっ。」
言いたいだけゼネスは言うとそのまま背を向けて去っていく。ゴリガンはやれやれとため息をついた。
「よいのですか?ルナ殿。相変わらず好き勝手言っておりますぞ。……ルナ殿?」
何も反応を示さないルナを不思議に思い、ゴリガンは彼女の方を見た。
「ごめ…もう、げ、…ん、かい…。」
辛うじて呟いたその言葉と同時に、ルナは崩れ落ちた。慌てて、ゴリガンは彼女に近寄る。そこに、
「ほう、この暑さに参ってしまったようだな…。」
ヴァイデンが近づいてくる。ゴリガンは彼女を守るようにヴァイデンの前に立つ。
「何の用じゃ、もう勝敗は…!!!」
その言葉を遮るようにヴァイデンはカードを開いた。
・後書き
す、すみませ…。まとめきれず、まだ続いちゃいます…。次で最後です。今後のヴァイデンについてと今後、ルナがどうゼネスに接していくかで終わらせます。無意味に長いー。(汗)ちなみに、ゲームの方はビスティーム終了で止まったままです。