午後、薬局から戻った父が前の川で犬が死んでいると言った。
陽が暮れかけた頃、仕事を終えてギターでも弾こうとPCの
モニターから離した僕の眼に水色の服を着た初老の奥さん。
ふらっと現れたものだから
一瞬、幽霊かなと思いながら。。
「どうしたんですか?」と問うてみた。
「犬が来なかったですか?逃げ出してしまって。ずっと探してるのやけど。」
僕は、「あっ」と思った。
奥さんは川で絶えた犬をコロちゃんだと言った。
そしてそのまま泣いてしまった。
僕はゴム長を履いて、コロちゃんを川からあげた。
命が抜けたコロちゃんは重く硬かった。
亡骸をコロちゃんの家まで運ぶ道
奥さんは少しとりみだして泣いていたけれど
その姿はコロを思い死を悲しむただそれだけの
最も純粋な気持ちの表れでした。
僕はその気持ちに触れられたことをとても感謝していました。

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