試写会に二度当たった。二度行った。二度とも泣いた。
「自虐の詩日記」買った、原作買った、ノヴェライズ買った。
テレビで予告やっていると見入ってしまう。街中でテーマ曲が流れると立ち止まってしまう。ちゃぶ台を見るとひっくり返してしまう・・・・
どうだ、これでもこの映画のよさがわからんか。
・・・・・ま、それも無理はないか。アチキも、率直に言って最初は及び腰だった。
ま、ネタバレはしないから続きを読んでくれ。
まずタイトルがいけねぇ「自虐の詩」。コメディだとわかっていても、神経すり減らす話はつらい。
原作の惹句、これもいけねぇ。「日本一泣かせる四コマ漫画」、あんまし泣かせる話は好きじゃねぇ。
それでもBSマンガ夜話で取り上げられてるのを見て、面白そうな原作だとは思っていた。
監督が堤幸彦ってのも気になるところ。主役の中谷美紀とは「ケイゾク」だし、主役の阿部寛とは「TRICK」だし。それでもヘンなほうに暴走すると、ものすごぉく見てる者の精神を逆むけするかもしれない。
そんなわけで初めての試写はかなり構えて行った。
うーん、小ネタは面白いけどしつこくないかい、とか、うーん、ちゃぶ台返しスローモーションは面白いけどしつこくないかい、とか距離感をおきながら見ているアチキ。
でもね、ラストで圧倒されちったのよ。感動、したのかな、多分したんだろう。
でもね、感動、とかって単語ではないんだな。とてもとても気持ちよくって、素直に涙がスーッとね。わんわん泣く映画じゃないんだ、ホンと、一筋、スーッとね。
二回目、今度は安心して出かける。くしくも会場は同じヤクルトホール。その点は前回の反省を活かし、席は後方に陣取る。
そう、安心して観てられる映画なんだ。ちゃぶ台返しや、やくざ相手のけんかはあっても、基本的に暴力的な話しじゃない。
ちゃぶ台返しもね、あのスローで見せるのがただのギャグだと思っていたら、ちゃんとそれが効いてくるのよ、後で。うまいホンだね。
それにね、二人の暮らす部屋が清潔感あるのよ。別にスタッフの手抜きじゃない、だって隣のおばちゃんの部屋は、ほんとにああいうおばちゃん住んでるな、って臭いがするし、中華「あさひや」はいかにもゴキブリ出てきそうだし。
二人の部屋はね、ぎりぎり生活感なくなる一歩手前、そこんとこで二人の純粋さを象徴してる。
あとね、中谷美紀ふんする幸江(これでゆきえ、と読む)が、阿部寛ふんするイサオに弁当を作るシーンがあるんだけど、これがおいしそうなんだわ。
たまご焼きの黄色、とても照りがあってきれい。塩ジャケ、うーん、香ってきそう・・・・ 食べ物を、それもああいうシンプルなメニューをシンプルに映しておいしそうに見せるって、とっても難しいと思う。でもそのおいしさが、まことに愛情表現なんだよな。
とにかく丁寧に、細やかに作りこまれている。これがあの粗雑さの塊「大帝の剣」と同じ監督だとは信じられない。
ああ、そしてラスト。うーん書いたらネタバレなので書けないけど、壮大な時間の環がここでまたひとつに収束するんだな。
また劇場で観たら感想書こうかな。この土曜日から公開だから、とにかく観てくださいよ。
そうそ、最初にあげた「自虐の詩日記」だけど、これは中谷美紀が撮影中につけたブログをまとめたもの。これが意外なめっけモンでね、なかなかいい文章を書くのよ彼女。こちらもオススメね@幻冬舎文庫。
(映画公式サイトは
こちら)

0