ニュースってほどでもないが、7月から始まった夏のTVドラマの視聴率争いは、フジテレビ系『コード・ブルー』とTBS系『Tomorrow』という「医療系ドラマ」が1・2位を占めた。特に『Tomorrow』では地方公立病院の苦しい実状を盛り込んでいるらしく、どこまで突っ込んで描いてくれるのか、ちょっと期待。
記事は次のとおり。
夏の連ドラ、『コード・ブルー』『Tomorrow』など医療系社会派ドラマが人気
7月7日11時8分配信【オリコン】
先週より各局の夏期・連続ドラマがスタート。3日(木)に始まったフジテレビ系『コード・ブルー』(木曜22時)がビデオリサーチの調べ(関東地区・世帯平均)で21.2%と20%を越えるスタートを切り話題を呼んでいる中、週末にはTBS系『魔王』、テレビ朝日系『ロト6で3億2千万当てた男』などが放送。日曜日に放送されたTBS系『Tomorrow』は、16.8%を獲得し、現在のところ『コード・ブルー』に続いて2番目の視聴率を獲得した形となった。ともに医療関係のシリアスな社会派ドラマだ。
7月も2週目に入り、夏期連続ドラマの放送スタートが相次いでいる。テレビ朝日系『ロト6で3億2千万円当てた男』は、お笑いタレントの出川哲朗が久しぶりに連続ドラマに出演することでも話題になり、視聴率は12.4%。主演の反町隆史とどれだけ演技のからみがあるのかが注目されていた。また、同じくTBSの『Tomorrow』は、年金未払いや、後期高齢者医療制度などの問題を抱える中、医療現場が抱える苦悩をテーマに、竹野内豊を主演にヒューマンタッチで描く社会派ドラマ。『コード・ブルー』同様、シビアな演技が見どころの医療関連ドラマで16.8%の視聴率を記録した。ヒロインの看護師は菅野美穂、ベテラン看護師長は、連ドラ初出演となるエド・はるみが演じる。
なお、TBS系『魔王』は14.0%、嵐のリーダーの大野智と生田斗真がダブル主演を務めるもので、昨年韓国で放送され“魔王族”と呼ばれる熱烈ファンを生み社会現象を巻き起こすほどの人気を呼んだドラマの日本版リメイク。今後、日本でも“魔王族”が生まれるかどうかが注目される。
(記事ここまで)
「コード・ブルー」は、学会の準備をしながら横目で見た(つまり、ほとんど見てない)。てきとーなことを書いてもいけないので、コメントは避ける。救急の医療現場は非常に厳しい判断を要求されるが、それに加えてあんなに競争意識丸出しだったり非協力的だったりする現場では辛いだろうな、とは思った。救急を志す医者の卵が減ってしまわなければいいが。
「Tomorrow」も、家族と一緒に何となく見始めたが、こちらは医療系ドラマによくある話の展開ではなく、今時の医療事情を織り込んだドラマだった。主役らしい森山航平 (竹野内 豊) は、市役所の職員。主な舞台は、30億の赤字を抱える市民病院(市立病院)。森山航平は市役所の職員だが、訳あって8年前に医者を辞めた人らしい。
ヒロイン(なのかな?)の看護師として、田中愛子 (菅野美穂) が出てくる。また、倒れそうになっている病院に送り込まれてきた再建請負人の凄腕脳外科医(そんなやついるかーっ!)として、遠藤紗綾 (緒川たまき) も重要な役どころらしい。
市民病院には、すでに産婦人科医がいない。市役所から来た森山航平(竹野内豊)は、田中愛子(菅野美穂)看護師に「市民はみんな、この病院を頼りにしてくれているんです。それを取り上げるんですか!」みたいに怒る。
遠藤紗彩脳外科医(緒川たまき)は、森山航平との病院再建に関する会話の中で「医者にも限界がある」みたいなことを言ったらしい(よく聞いてませんでした。すみません)が、それに対して森山は「医者がそれを言っちゃおしまいだ」と。すると遠藤は「あなたは医者じゃないからそう思うんだ」というような会話が続く(実は森山が医師だということは、その後の展開で明らかになる)。
爆発事故が起こり、救急外来が圧倒的な人手不足で、目の前で命が終わりそうになる妊婦さんが発生。田中愛子は、医師しかやってはいけない処置をその妊婦さんに対しておこなう。それを見た遠藤は「何をやっているの!あなた自分のしたことがわかっているの!?」と怒る(この展開、別のマンガで見た気がするけど、まあいいか)。
医学的に見ると麻酔機が古すぎとか必要な検査が省略されているとか、かなり危険な(助からなかった時に訴えられたら負けるような)医療が展開されている気はした。しかしこのドラマには、これまでの医療ドラマには決して持ち込まれることがなかった新しい視点があるように思う。
時代の流れ、国の政策、医療の進歩、人々の要求レベルの上昇などさまざまな要因によって、苦しい立場に医療が追い込まれているという見方だ。これはまさに、地方公立病院をはじめとしたたくさんの病院が、今現実に苦しんでいる問題であり、1クールのドラマで解決策を提示できるようなものではない。しかし今の医療がどのような問題を抱えているか、視聴率が取れそうな役者陣で描いてくれるというのは、世の中の認識を変える効果があるかもしれない。
どうか尻すぼみになってしまわず、現実の問題を正面から見せてほしい。「ドラマのTBS」だけに、期待している。
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(8月4日追記)
「Tomorrow」はきちんと見られないことが多くなっているが、期待に反して滅茶苦茶なドラマになっている気がする。医者は「人間的にまともでない人」ばかりになってきているし、第一設定そのものがあり得ない状況のオンパレード。8月3日の「脳外科医が病院再建のエースとしてもう一人やってきて『外科部長』に就任、しかも虫垂炎(盲腸)の手術」って、これだけでも訴えられると思う。しかもメスを握ると震えてしまって使い物にならない欠陥医師。何十年前のどこの田舎の病院が舞台なんだろう。
「ドラマのTBS」は、過去の話になりにけり。TBSに医療ドラマを作らせてはいけません。最終回までに目も当てられない展開になったり、「医者はやっぱり悪者」になったりしないことを望む。竹野内豊だけが良い医者、というのもなしでお願いします。
「コード・ブルー」は、20歳前後の医師がいっぱいいたり、毎週大変なことが次々起こったりと、設定に関しては無理があるかもしれないが、見ていて「それはない」と思うところが少なくて楽しめる。細かい部分の医事監修は「うーん」と思うものもちらほら。米国のドラマ「ER」を大いに参考にしているんじゃないかと感じるが、「ドクターヘリの現場は多分こうじゃないんだろうな」と思いながら、ドラマとしては楽しんでいる。