がんになっても、あわてない

 という本(朝日新聞出版)を書いた医者の、なんでもブログ。

 
医療関係者向け資料集「緩和ケア医のらくがき帳」も、よかったらどうぞ。

プロフィール

平方 眞(ひらかたまこと)
 緩和ケア医師
(↓平成21年4月より↓)
愛和病院(長野市)副院長
諏訪中央病院非常勤医師

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投稿者:hirakata
miminnekoさま、こんばんは。

海外の包括(定額)医療でも同じですが、DPCの抗がん剤治療で問題になるのは、効果は高いが値段も高い薬の扱いをどうするかという問題です。使った方が良いかなるべく使わない方がいいかは、コストの問題だけでは解決できないのですが、現行の日本版DPCではそれを解決できません。解決するような仕組みを含むDPC制度を日本が完成できるのかどうか。完成できない時には日本の臨床医学の進歩はかなり停滞することになるでしょう。米国は、医療に大金をかけられるわずかな富裕層と、裕福な製薬会社がおこなう治験で最先端医学が支えられていますが、日本にはそれが望めません。なんとかしなければ、あっという間に医療後進国に転落してしまうでしょうね。
変化に敏感で、それに適応する能力があることは大切です。でもその上に「これはおかしいぞ」という嗅覚も、持っていた方がいいと思います。頑張って下さいね。
投稿者:miminneko
いつも、大変参考になる先生の分析に感謝しています。当院もこれから導入ですが、薬剤師は今後、さらなる新規抗癌剤などの保険適応等を考えると、要・不要・後発品への変更を積極的に改革していかないといけないと思いました。医療の質を落とさず。と言うところが難題ではありますが。医療過誤防止から逆行する危惧もありますね。私は緩和ケアチーム(PCUは無)かつERセンター専属の薬剤師で、後方ベッドが満床なために入院を断るERを見ていて日頃矛盾を感じています。そのためにも、早くDPCや外来ケモを積極的に導入しなければと思うのですが・・。どうも古い人間が新しいことを始めるのは、時間がかかるようでして・・せめて自分はダーウィン説を肝に銘じたいと思います。
投稿者:hirakata
近森正昭さま(ここでは“さま”で統一しております)、こんばんは。

近森病院の時宜にかなった病院運営は、大変参考になります。いつも勉強させていただいております。(なーんて、経営者みたい。全然下っ端で経営には何の口出しもできません。自分の身も危ない状況です)

高知は病床がたくさんあるので、近森病院のような病院と、その他のそれなりの病院が生き残って、それ以外は淘汰されるのでしょう。そのようなビジョンが描ける地域はいいのですが、それほど人口がいない地域で、一つの病院が何でもかんでも一手に引き受けているような状況だと、DPCに重心を置いた医療ではビジョンが描ききれないような気がするのです。国の政策から考えれば、諏訪中央病院は何でも屋であることはやめるべきなのでしょうね。そこでDPC関連病院(後方病院)として生き残るか、DPC病院として生き残るかというのは、中にいる人にとっては大きな違いがあります。DPC病院として生き残るのであれば、緩和ケアなどの部門は切り捨てて放り出した方が「DPC病院として良い病院」になれるだろうし、後方病院になるなら後方病院になり切った方が良くて、その場合には緩和ケアを今よりずっと充実させた方が「地域に不可欠な後方病院」になれるだろうし。諏訪地域全体を考えれば諏訪赤十字病院がDPCなので地域中核病院になって、諏訪中央病院が後方病院になるのが妥当ではないかなんて考えたりしないでもないですが、今諏訪中央病院はDPC病院になるために猪突猛進中なので、口が裂けてもそんなことはいえません(ここに書くだけ)。

うちの病院の回復期リハビリ病棟は、比較的短期の入院後在宅へ帰る率が高い、狙った通りの回復期リハになっていると報告していたような記憶があります。頑張ってるなーと思いましたが、頑張らなくなると一気に沈殿し始めるんでしょうね。
投稿者:近森正昭
DPC病院で赤字の元になる平均在院日数延長と薬剤・材料費を高くするのは感染症の合併ですから、感染を防ぐためには栄養状態の改善が必要です。
NSTが全ての患者に介入するべきで、低栄養増悪要因の下痢や感染性腸炎を防ぐために抗生剤の制限が必要となりNSTの業務です。
入院時に病棟がスクリーニングをおこない低栄養リスクがあればNSTが診断と処方を決定、業務はパスに従って病棟がおこなえばNST全例介入が可能です。
専門業務の切り出しでNST業務の効率化が進みます。
近森病院では月に400例NSTが介入し、04年に経費の11.87%だった薬剤費が06年に9.53%まで減っています。
歩行を保つことは早期退院に結びつくので早期離床と理学療法が必要ですから近森病院では病棟(40名)に2名PTが配置されています。
後方病院として必要なのは寝たきりを送る病院ではなく、回復期リハ病院です。
急性期と慢性期は理念が異なるために病院内へ回復期リハ病棟を作るとモラルハザードが生じ、退院出来なくてリハしてる患者の増加が観察されるようになりリハスタッフの意欲を失わせます。
佐久中央で観察されます。