明け方、半袖のTシャツで寝ていた私の
タオルケットから少しはみ出した腕には鳥肌が立っていて
ふと眠りの世界からこちらへと境を越えた途端
くしゃみが止まらなくなって困った。
気温が20℃を下回っていたらしい。
初めて市立病院へ行きちょっと皮膚科で診てもらってきた。
診察室から名前を呼ばれても田舎は同じ苗字が多くて
一度に2人のおばあちゃんが立ち上がり
よいしょよいしょと診察室に入ろうとしたり
銘々に自分の症状について熱心に語っているあまり
何度呼ばれても聞き過ごしていたりと
待合所は年配者の楽しい憩いの場?となっていた。
椅子に座って待っていた診察までの1時間。
最初は本でも持ってくればよかった、と思ったが
引っ切り無しに色んな情報が耳に飛び込んでくるから
飽きることなく、私には有り難かった(笑)
廊下の長椅子と長椅子の間を左右に大きく振れながら
ゆっくりと進んでくる車椅子のおばあちゃんがいた。
よく見ると片手に杖を持ち、もう片方だけで車輪を漕いでいて
左右交互に杖を持ちかえて少しずつ進んでいる。
途中何度も長椅子のほうへ吸い寄せられるように人の脚に衝突。
でも当たった人は座ったままその場で向きを変えてやるだけで
その後は見届けているかお喋りに戻るか。
胸の中がモヤモヤしはじめて、そのおばあちゃんの耳元で言った。
「押しましょうか」
行き先は診察室6から診察室14までの約50mの直線。
「私、下手だから困るわぁ」と申し訳なさそうに言うおばあちゃん。
違うって、絶対違うって…
「ああ、いたいた!」と嬉しそうに指差す向こうには旦那さんの姿が。
私は杖をついたそのおじいちゃんとバトンタッチ。
「ありがとう」の言葉と笑顔をもらった。
・・・「老老介護」の文字が頭の中を回った。
周りを非難しなくていい。
私は私にできることをしっかりやろう、と心に誓った。