五能線全駅特集第15回
陸奥岩崎駅(五能線)
陸奥岩崎の駅舎は、五能線の駅にしては珍しく、立派な構えをしていた。
この町は、小・中学校の他、銀行や役場の支所まであり、家も比較的多く、そのためか、駅舎内には、24人分もの椅子が、座布団を載っけて窓口の方を一様に向いていた。
駅舎の向かいには、交換設備を撤去され、不要となったホームが、横たわっている。よく見ると、そのホームには、朝顔の花のような形をした色鮮やかなペチュニアが、円形の花壇の中に咲いていた。
古タイヤの表をペンキで塗り、中に土を入れただけの地味な花壇である。最近、この駅が無人化されてから重ね塗りされなくなったせいか、ペンキは所々剥げかかっていた。
が、そのような武骨な花壇の風情が、花の鮮やかさをより一層引き立てているような気がする。
そんなたわいないことを考えながらペチュニアの花壇をしばらく眺めた後、隣の十二湖駅を目指し、駅を出た。
折りたたみ自転車で南に向かって街道上をこいで行くと、やがて小高い丘に突き当たった。なんとなく、旧道に折れてさらに進むと、松が生えた奇岩が屹立する海岸に出た。
ここが景勝地、森山海岸なのであり、波蝕作用で穴の開いたガンガラ岩というのが見所らしい。
そのガンガラ岩を背景に夕陽が日本海に沈む。圧倒的な太陽の光量に目を細めながらシルエットになった奇岩の数々に見惚れていると、日頃、そのような光を見つめることに慣れていないせいか、次第に頭がくらくらしてきた。

(陸奥岩崎駅ホーム)

(ホームに置かれた古タイヤの花壇の中で咲くペチュニア)

(陸奥岩崎駅舎)

(駅舎の内部)

(森山海岸と日本海に沈む夕陽)
(2006年6月25日)
・・(自転車)・・1630@八森1702-1747@陸奥岩崎1800・・(自転車)・・1830十二湖1844-