2014/5/6

ニューカレドニア旅行3〜束の間の贅沢〜  ニューカレドニアぶらり

翌日。
腹が減ってロクに眠れなかった私は、朝もはよから町へ繰り出してみることに。本日もここヌメアは、秋といえども、数歩歩いただけで汗が噴き出すほどの真夏日です。

が、インドのようにあまりの熱さからものの十分で二リットルペットボトルを空にすることもなく、牛糞にたかるハエが眼球に飛び込んでくることもなければ、世にも珍しい虫がびっしり張り付いた黒マンゴーに出くわすこともないわで、今まで体験した東南アジアの熱さ(インドが最高レベル)に比べれば快適そのものです。

月曜日ということもあり、お店は朝の9時を過ぎた頃にはちらほらと開き始めておりました。

とここで。
美味しそうなアイスクリームを頬張るマダムとすれ違いました。

「そうだ、朝ご飯がわりに食べることにしよう!」

パンナコッタアイスを食べながら海の見えるベンチに腰をおろします。

(ニューカレドニアで初めて食べた食べ物がこのアイスか…)

「ううっ…」
「なんて美味しいんだぁ〜」

400フランのアイスをものの2分とかからず食べ終わると、だんだん元気が出て来たので、昨日見つけたお目当てのショッピング街を散策してみることにしました。

「ボンジュー、マダーム」
「ボンジュー」

お店の店員さんは皆はじけるように明るい笑顔です。その笑顔を見て思わず私も嬉しい気持ちになるのですが…


「それにしても高いぞ」


何年も埃をかぶってしまっているような「これ、そもそも売り物なのか?」とツッコミたくなるような埃だらけのボールペンが800フラン、手垢だらけのマグネットが500フラン…。

「日本ならば同じ値段で数百倍上等なものが購入できるぞ…」

これは想像以上ではないか。

めげずにショッピングエリアを散策していると、町にやたらと日本人が多いことに気がつきました。

「そういえば珍しく中国人を見かけないなぁ」

すれ違う人すれ違う人が日本人。

更に町のレストランや看板などあらゆるところに必ず日本語が…。

「うーん」

ベンチの上で腕組みをするわし。

(私はもちろんのこと、他の日本人の方たちも『天国にいちばん近い島』のイメージに憧れて来るのかもしれないなぁ…)

まぁ、これだけ物価が高いとなぁ〜、訪れるのも日本人くらいかもしれないよなぁ。バリ島とかプーケットみたいに観光客向きってワケでもなさそうだし、カジュアルに来れる国ってワケでもなさそうだしなぁ〜なんて考えこんでいると…。

「お、レストランが開いているじゃないか!」

気がつけば時刻は11時をとうに過ぎ、店のあちこちでは忙しそうに準備を始める店員さんらしき人々の姿が。たまたま目にした看板の「ビール」という日本語につられ、「やったぁ〜!初ビール!初ビール!」とスキップして店に入ります。

メニューにはカキにマヒマヒにサーモンのカルパッチョなど、魚好きの私にはたまらない料理がてんこもり!!

「イクスキューズミー、マダーム?」

(もういい!懐を気にするのはやめだ、やめ!)

ここで私はニューカレドニア産ビールのナンバー1と、生カキ、まぐろのたたきを注文してみたのですが…。

「ギャー!うまい〜!」

飢えた体で飲むビールはそれはそれは美味しいもので(涙)。そう、まさに銘柄の『ナンバー1』にふさわしい味で…。

続いて生カキ&まぐろのたたきは…。

「ギャー!うまいー!ほっぺたが落ちそうじゃ〜」

まぐろのたたきは白いごはんが欲しくなる味ですが、それを上回る美味しさだったのが生カキ…。

「こんな新鮮でうまいカキを食ったのはわしゃぁ初めてじゃぁ〜」

とカキにひたすら食らいつくワシ。

クリックすると元のサイズで表示します

6個入りのカキはあっという間になくなりました…。

その後、会計の6500フランに度肝を抜かされそうになりましたが。

「ここはやっぱり天国かもしれない」

ビールの美味しさとカキの美味さに「物価が高い!」と嘆いていたことも忘れ、幸福感に包まれたのでありました。

さてさて。
レストランを出ると先ほどまで開いていた店が次々と閉まり始めているではありませんか。

慌ててあとで行こうと考えていた雑貨屋さんに滑り込み…

「あら、もうすぐうちもお昼休みよ」
「えっ!昼休み!?」

あんなに早く閉まるのに!?

これには仰天…。

更に更にどのお店も今から2時間ほどのお昼休みをとるのだそうで…。

「でも午後は18時まで開いてるんだよね?」

表の扉の札を確かめた後に聞くと、

「ううん。今日は17時で終わりにする予定なの」

ガガーン!

なんてこった!


「いろんなお店を冷やかしてみたかったのに…」

というワケで。アンスバタエリアの散策は諦め、有数のショッピングエリアと言われているヌメア市内の方に出てみることにしました。
ヌメア市内とアンスバタ間は路線バスの利用が便利です。本数がそこそこ出ているので、バスの終わってしまう夕方ぐらいまでは便利に利用することができます。

お金を運転手に渡し、乗車カードを貰い、更に印字して…。

やっとこさ席につきます。

レゲエが大音量で流れるバスの中、ぼーっと考えます。

(日本人の観光客はたくさん居るけれど…)
(ここは観光地化されているようでまったく観光地化されていないのではないか…)

市内にたどり付き、それからやっぱりお昼休みをとっている店が多い街中を歩きながらふと思いました。

スーパーもデパートもレストランも土産物屋も、何もかもが「おばあちゃんが自分の小遣い稼ぎに駄菓子屋をしています…」このイメージに非常に近いものを感じてしまいました。

(商魂たくましさも感じられないしなぁ。観光客を騙そうとか1円でも高くぶんどってやろうという人もいなさそうだし…)

町の中心と言われる『ココティエ広場』で休んでいると…。

太ったオバさんが陽気にダンスを披露している横で、ベンチで眠る若者たち、歌を歌うオッさんたち。

他の国と違って何かを売りつけようとしてくる人もいなければ、興味本位で話かけてくる人もいない。

みーんな思い思いの時間を楽しんでいる。

今まで旅行した国とは明らかに違う…。

「むしろ、自分たちの土地に勝手に踏み込んでくる観光客を快くは思っていないのかもしれないなぁ」

更にここがフランス領土だということを思い出して、なんだかちょっと申し訳ないような切ないような、物悲しい気持ちになってしまったのでした。(つづく)
0

2014/5/6

ニューカレドニア旅行2〜ゴーストタウンへようこそ〜  ニューカレドニアぶらり

さてさて。
今私がフラフラ歩いているところはヌメア市内からバスでほんの15分程のところにある、アンスバタというエリア。
海に囲まれたビーチエリアで、アンスバタビーチ沿いには大小問わず多くのホテルが立ち並んでいます。街中にはショッピングセンター、レストラン、スーパー、お土産屋さんなど、一通りのものが揃っているので、わざわざ市内に出かけなくともこのあたりで十分に事足ります。

クリックすると元のサイズで表示します

「だから皆このへんのホテルに泊まるのかぁ〜。私もこのへんのホテルをとって正解だったなぁ」

なんて珍しく自分の行動に関心していたのも束の間…。

「あらっ」

町を歩いていて何かがおかしいことに気がつきました。

「今日は何かあったのかねぇ」

どこのお店もシャッターを閉め切っているではありませんか。

大通りに面したレストランも、アイスクリーム屋さんも、観光客がわんさと来そうなビーチ沿いエリアのレストランやホテル内のショッピングセンターでさえも…。どこもかもが「おやすみ」らしきフランス語の看板…。

町を歩く人もぽつりぽつり。

「今日は国民の祝日なのかねぇ」

最初は吞気に構えていた私でしたが、ビールを求め町を練り歩く事1時間…。

「ないっ!ないっないっ!」

「ビールがどこにもなーい!!!」


「おまけにスーパーも定休日!?」

嘘でしょ!?

もはやビールどころではない。


これじゃあ水さえ買えぬではないか!!!

町は「しーん」と音が聞こえてきそうなほどに静まり返ったゴーストタウン。

「どうしようどうしよう!!!!」

シャッターの閉まった薄暗いショッピングセンター内を泣きそうな顔で走り回るワシ。

と、その時…。

日本語の掲げられた現地の旅行会社を発見。

ワラにもすがる思いでドアを覗き込むと…。

「いらっしゃいませ〜こんにちは〜」

神は居た!

「あの…」

「どうぞどうぞ。よかったらそこのお水飲んでください」

うわ〜助かったぁ、有り難うございますぅ〜。と、声にならない声を出しながら喜びもだえるワシ。

水を頂き落ち着いたところで、町のゴーストタウンぶりについて伺うと…。

「日曜はお店はやってないでーす」

事も無げにおっしゃるお姉さん。

「でも、さすがにひとつぐらい…」
「どっこもやってないでーすよー。私の知る限り」

「…」

「うちは日本人の方相手なのでやってますけどねー。あれっ、お客様?」

確かに地球の歩き方にもそのような記載はありましたが

でも実際にはお店のひとつやふたつ、ましてスーパーぐらいやらないワケがないでしょう、ワッハッハ

と高を括っておりました…。

がっくり肩を落とすワシ。

「ニューカレドニアに初めて来られた方はお客様みたいな方が多いんですけど、仕方ないですよねー。こればっかりは」

これがこの国のスタイルですからねぇ〜とひとりごとのようにつぶやくお姉さん。

ということは…。
もしかして…。


この国ではいつものような私の旅行スタイルにかなり無理があるのでは…。

「もっ、もっ、もしかしてウベア島の航空券って!?」

そう。お話のなかでも「天国にいちばん近い島」と言われているウベア島…。

(ニューカレドニアに来たからにはここに行かなくてどうするよ〜!)

と出かける気満々の場所ではあったのです…。

が、しかし。

「もうありませんよー」
「ええっ!」

「お客様、離島に行かれる予定だったんですかー?ウベア島は人気なので直ぐに航空券が埋まること多いんですよねー」

そ、そそそそんなぁ〜!

「じゃ、じゃあイルデパン島は!?」

真っ白な砂浜に輝く海…。海の宝石と言われるイル・デ・パン島へ!!

「こちらもあいにく満席ですね。ウベア島より日帰りしやすい分、大変人気がありますのでー」

そんなー!!!

どちらも(特にウベア島)ここに行かずして何を語れるか!と考えていた場所だっただけに…。

「どうしてぇえ」

思わず口をついて出た言葉にお姉さんは至極冷静に

・ニューカレドニアは休みが多い上に国内線のストライキも多い。航空券がとれても無駄になることがある
・離島の航空券がとれた際にもホテルなどを確保するか日帰りにしないと動けない
・平日でも店は18時には終わる。タクシーは流しでは走っていない。バスは19時には終わる

というわけで。

「多くの日本人のお客様は全日程ツアー付きのパックに申し込まれるか、個人でもかなり前に手配されてますね」

ガガーン。

がっくり肩を落としておりましたが、お姉さんが現地でも航空券などが不必要であり、かつ直ぐに申し込みができそうなものをあれこれ教えてくれたこともあり、行きたい候補のひとつに入っていた「アメデ島」には数日後どうにか参加できることになりました。

「また困り事があればどうぞ〜」

お姉さんの明るい声を背中に沈んだ気持ちで店を出る私…。

そうか、もうここではいつものように眠くなったら寝て起きて、腹が減ったらご飯をたべて、お酒が飲みたくなったらお酒を飲んで、屋台を冷やかしたり「明日はなにしよっかな〜」なんて自由気ままな旅行スタイルはできないんだ…(涙)

「どこが天国にいちばん近い島なんだよ…」

自分の無計画さがすべての原因ではあるのですが、「まぁ、行ってから考えればいいやー」がここニューカレドニアではまったくといって通用しないことに気がついて、泣けてきました。

肩を落としながらホテルに戻ると

「ボンジュー、マダム」

マダム!?えっ!この芋臭い私が!?

「あそっか、ここはフランス領なんだった…。そして当然言葉もフランス語なんだった」と初めて気がつきました。

マダムなんてただの敬称…。

そう、分かってはいるのに品の良いお姉様から「マダム」と言われたことで、現金なものでテンションが上がるワシ。

「いや〜ん!マダムだってマダム!この私がぁ〜☆」

フランス語ってなんてお上品な響きなんだろう!

(そうだそうだ!せっかくの旅行なんだ!おまけにずっと行ってみたかった国なのに。楽しまなきゃ損じゃないか!)

その時、ちょど見つけた自動販売機に「ナイスタイミング!」とばかりにお金を入れようとしたのですが…。

「ペットボトルの水が250フラン!?」

確か1パシフィックフランは1、2円だから…。

「日本円で300円!?」

日本のコンビにじゃ50円程度で売られていそうな小分け入りのお菓子が

「300フラン!!!!」

ずーん…。

せっかくの気持ちも一気に急下降…。

ホテルにサービスで置いてあったティーパックと日本から持参したカロリーメイトをつまみに

「これから先大丈夫なんだろうか…」

と深くため息をつくノムラでありました。(つづく)
0



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ