<日米首脳会談>「かけがえない同盟」 環境・北朝鮮で連携
安倍晋三首相は27日午前(日本時間同日深夜)、ワシントン郊外の米大統領山荘キャンプデービッドで、ブッシュ大統領と首脳会談を行った。両首脳は日米関係について「かけがえのない同盟」関係にあることを確認、北朝鮮の核放棄に向けた連携強化で一致した。首相は大統領に拉致問題解決への協力を改めて求め、大統領は日本の立場に支持を確約。また、首相は集団的自衛権の憲法解釈のあり方について検討に着手したことを表明した。両首脳は会談後、環境問題での連携強化をうたった共同声明を発表した。
首相就任後初の訪米となった安倍首相とブッシュ大統領との会談は約1時間半行われた。首相は会談で、自らが掲げる「戦後レジームからの脱却」を説明するとともに、日米両国が自由と民主主義など「共通の価値観」に基づき、国際社会の諸課題にともに取り組む決意を表明した。
両首脳は日米同盟について「世界とアジアのための日米同盟」と位置づけ、日米同盟に立脚して北朝鮮の核問題などに対処することで一致。ブッシュ大統領は会談後の記者会見で「(両国の)緊密な連携が国民の利益だ」と述べた。
北朝鮮問題で両首脳は、核問題を巡る6カ国協議の合意文書に基づいた核廃棄の義務を果たすよう求める方針で一致。進展がなければ圧力を強化させる方針を確認。大統領は会見で「北朝鮮が合意を履行しなければさらに制裁を行う能力がある」と述べた。首相は拉致問題の解決に向けた米国の協力を改めて要請。ブッシュ大統領は「変わらぬ支持の表明を確約した」と述べた。首相はまた、米国が北朝鮮に対するテロ支援国家指定を解除する際には拉致問題を考慮するよう求めたが、大統領は明言を避けた。
また、首相はイラクにおける航空自衛隊の空輸支援活動を継続する考えを表明するとともに、集団的自衛権の憲法解釈見直しを検討する有識者会議の設置についても説明した。
いわゆる従軍慰安問題で首相は「非常に困難な状況の中で辛酸をなめられた、苦しい思いをされたことに人間として、首相として同情している。申し訳ない思いでいっぱいだ」と説明。ブッシュ大統領は「率直な説明を評価する」と応えた。一方、大統領は「日本人は米国産牛肉を食べた方がいいと確信している、と首相に伝えた」と述べ、米国産牛肉の輸入拡大を促した。
環境問題に関する共同声明は「大気中の温室効果ガスの濃度を、気候に危険な人為的干渉を及ぼさない水準に安定化させるため、前進する手法をさらに検討する」とした。さらに経済分野での合意文書には、知的財産権の保護・促進、核不拡散を強化しつつ原子力の平和的利用を促進する共同行動計画などが盛り込まれた。
<日米首脳会談のポイント>
一、両首脳は「揺るぎない日米同盟」の強化を確認
一、首相はイラクの安定・復興への米国の努力を支持
一、北朝鮮の核問題に進展がなければ圧力を強めることで一致。大統領は拉致問題の解決支持を表明
一、首相は「戦後レジームからの脱却が政権の使命」として憲法解釈見直しの着手を説明
一、首相は従軍慰安婦問題で真意を説明。大統領は評価
一、気候変動問題での連携強化に向け共同声明を発表
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