昨日の午前中、骨折した彬と共に病院へ行きました。骨折して3週間目。
いつも利用している○○タクシーに乗り、すっかり春めいた田園風景の中を病院へと向かいました。今の時間、きっと同じチームのメンバーたちは心地よい風を感じながら、ボールを追ってグランドを走り回っていることでしょう。隣の座席に座っている彬はきっと、未だボールを蹴ることや、走ることもままならない自分がとても歯がゆくて仕方がないだろうな、と思いました。
診察の結果、やっとギブスを外せるほど回復していることが分かりました。
でも、ギブスを外してからの1週間は足を意識して気遣って生活しなければならない等の注意を受けました。念のため松葉杖はもうしばらく借りることにしました。
ギブスが取れて見た目は普段の足に戻った彬は、安堵した表情で待合室のソファーに座っていました。
彬は今後チームのメンバーのために、水汲みやライン引きに専念するそうです。いつも試合に出ることばかり考え、自己中心的なところがあった彬には、今回のアクシデントで身近な人(学校、チーム、家族)の気遣いや手助けのありがたさを知る、よい機会になった(まだまだ進行形)と思うのでした。
診察を終えて帰る際に、また同じタクシー屋さんをお願いしました。タクシーは行きと同じ春めいた田圃道を通ってわが家へと向かうのでした。
タクシーの運転手さんとお喋りをするうちに、運転手さんがこの、のどかな田園地帯に住んでいらっしゃることが分かりました。
「自閉症の子供と共に、のんびりとした環境の中で生活したいと思って、ここへ引っ越して来ました」と初老の運転手さん。
そういえば、先日お邪魔した革職人さんの工房もこの集落にありました。
「寒いし不便だけれど、ここはとても住み心地の良いところですよ」
私は後ろの座席でうんうんと何度も頷きました。
お二人ともまるでここの景色のように素朴で、人懐っこい笑顔のおじいさんでした。
