2012/2/14
「自分を生きる」
50年近くも生きていると、どうしても視点を向ける方向が
横や後ろに行きがちである。
横であれば比較となり、後ろとなれば懐古となる。
前を向いて、鏡に向き合えば、がっかりさせられる
自分の現実の姿がある。
生きていくということは、それだけでなんと苦しいのだろう。
ひたすら死に向かって進んでいくにも拘らず、
健気にも命の鼓動は、今日も飽かずに体内に響く。
自分は生きようとしている。どれほどの理屈を立てようと、
その生きようとする、前へ進もうとする生命の律動だけは
誰にも、自分自身にも否定することはできない。
ならば、ともかくも、前を向いて、前へ進もうではないか。
人の死がゴールなのかどうかはわからない。
だが、ゴールだとしても、それがいつなのかは
誰にもわからない。
生きられるだけ、生きていくしかないのである。
横を向いて、比較に翻弄されるよりも、後ろを向いて
済んでしまったことを悔やむよりも、今の自分に向き合って、
ありのまま、前へと向かうほかに、己の成長も可能性も
期することはできない。
地球が自転し、陽のあたる場所が変わるから昼と夜が
区別されるのみで、地球は常に回り続けている。
この回り続けるということが、自身の内にもあることを
思えば、今日の自分を、明日へと向かって生きるのみである。
自分を生きる。このことが、少しずつ分かってきたように
思えるのも、年の功というものか。
失ったものも多いかもしれないが、得たものも同じく多い。
人生、やはりトントンということなのであろう。
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